50ー50

小糠イオ

第1話 始まり

X年X月X日

「こちらc地区防衛分隊異常なし。どうぞ」

「あーあー。こちら50ー50世界対策本部。

今そちらに未確認飛行物体発見。見つけ次第報告。」

「了解。」

ブツ

「はあー。」

「こちとら第三次世界大戦で奇跡的に生き残れたってのにまた戦争かよ。もう戦争なんてうんざりだ。」

軍の備蓄のコーヒーを一口飲む

「オェーーーー!まっず!なんだこのコーヒー。」

「えー!ちょっと先輩吐かないでくださいよー。コーヒーもう、あんまり残ってないんですよ。っていうか、第三次世界大戦経験してる時代なんですねー。」

「先輩じゃない。大佐な。平和ボケしてるとすぐ死ぬぞ。」

「了解!」

「ったく最近の若いやつは。でもそうゆう方が俺もストレスなくて好きだけどな」

「すいません?」

「はぁー。俺の抜け毛が増える。責任とれ。」

「すいません?」

「おまえ、歳は?」

ビシッと敬礼して

「23であります。」

「いや、今さらそうゆうの要らないから。」

「すいません!」

「そうか、、、若いな。辛いだろう。戦争は」

敬礼をやめ、辛そうに下を向いた

「、、、そうですね。まだ実戦には出たことないんです。けど、訓練だけで死にそうです。」

「新人か」

「はい」

「はははっ。死にたくないから訓練するんだぞ。早く戦争終わらせて、家族に会うためにもな。」

「はい!故郷に残してきた恋人のためにも頑張ります。」

「えー。意外。おまえ恋人とかいるの」

「いますよー」

胸ポケットから写真を取り出す

「えっ!めっちゃ可愛いじゃん」

「ですよね‼︎3回告ってやっと付き合えんたんです。」

「じゃあ彼女のためにも、今日から訓練メニュー2倍な」

「えー!それは勘弁してください!」

「でもそれくらい頑張らないと、、、

      死ぬぞ」

シーン

空気が一気に下がった

「え、大佐?質問なんですけど俺達が戦っている相手は人型ロボットなんですよね?でも人型ロボットって、洗濯とかやってくれるハウスキーパーじゃないですか?戦闘能力低くないですか?」

「おまえ戦争のこと知らなすぎだろ!」

「すいません!でも首謀者が5ー5って書いて、 フィフフィフって言うロボットなんですよね?それは知っています。」

「50ー50って書いて、フィフティーフィフティーな!」

「?!あれ?違った?」

「まぁ俺も詳しくはわからない。もう2年も戦場にいて、沢山のロボットを倒して来たのにな。 でも被害情報でやばいって分かる。なんて言ったってもう、世界の5分の1は50ー50が率いるヘイレーネが支配してるからな。」

「ヘイレーネ?平和を司る神?」

「意味は知らん。まあおまえも気をつけろ。

50ー50とその直属の12のロボットと戦った軍はどれも全滅だからな。」

「え!やばいじゃないですか!」

「だから平和ボケしてるとすぐ死ぬぞ。それに50ー50世界対策本部も何も情報をよこさない。

ったく何を隠してー

「報告します!」

切迫した顔の隊員がテントに入ってきた 

「どうした」

「未確認ロボット接近中。今A班が応戦中。既に半分以上が死亡。繰り返します。未確認ロボー」

「いい。解析班、種別は?」

大佐の一言で一気に空気が張り詰める

「えっ、、、、」

「どうした?」

解析班の班長は全身が震え、血の気を失った顔で言った

「クッ、ククラスS.......」

その瞬間全員の顔が白くなった

「まっまさか、」

「そっそそそのまさかです。これは.....」


     

      「50ー50です。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る