第7話 電子書籍と紙の本
今までこのエッセイで「本」と言っているのは、「紙の本」のことです。電子書籍と紙の本、それぞれの利点がありますね。どちらがより優れているとか、そういうわけではないと思います。
電子書籍は便利です。まず保管場所を取らない、何処へでも持っていける、たくさん所有できる、文字を拡大縮小できる、検索できる…など。
紙の本の良さは、感覚的なものですね。持ったときの重さ、装丁の美しさ、紙質、手触り、匂い、ページをめくる楽しさ等々。
文字とそれ以外の全てを含めて「本」という物が成り立っているのだと思います。
電子書籍が「本という大きなカテゴリー」に含まれるものかどうか、いろいろな考えがありますね。私は個人的には別物だと思っています。電子書籍は電子書籍、本は本です。
紙の本は、いずれ出版されなくなってしまうのでしょうか。
——けれども。
ウェブ小説から書籍化したい、と願うのは何故でしょう。
書店に自分の本が並んでいる様子を夢想するのは、どうしてでしょうか。
何故、わざわざ印刷して、紙の本として売ろうとするのでしょう。
「銀河英雄伝説」の中で、本を読んでいるシーンがありました。未来世界でも全てが電子書籍ではなく、ヤンはたくさんの本を所有していて、本は贅沢品らしいです。
未来では紙ではなく、別の素材かもしれませんが。
文字情報だけではない、特別な何かの付加価値が本にはあって、紙の本にしか出来ない事があるのだと思います。
「本」が未来でも存在していますように……!
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