高嶺の花を助けたら僕だでではなく相手もやばい奴だった

@dada02121610

第1話 突然のきっかけ

僕には好きな人がいる。

いきなりこんなことを言われて、僕がとち狂ったと思ったかもしれないが、これで正常だ。

しかし、もう一度言わないと気分が収まらないのでもう一度言う。

僕には好きな人がいる。

相手の名前は斎藤あかり。

窓側に座って外を眺めているドジャーブルーの髪がよく目立っていており、例えば窓の隅に固まっているホコリを凝視していたとしても傍から見れば芸術作品のように絵になるほどの美貌を持っている人だ。


なんだって?そんな僕と斎藤さんは釣り合っていなっからやめとけだって?

なんだそのことか、僕も初めはそう思っていたんだ…

僕のこの凡の凡の顔では釣り合うなんてもってのほかだ。この時だけは神様を恨んださ

しかし、神は僕を見捨ててはなかった。

なぜなら席替えで僕は斎藤さんの隣になったからだ。

これは偶然?必然?いや、運命なのだ‼

今まで何もなかった神様がくれたものだ。


なので僕は今も今日とて斎藤さんの美貌を目に焼き付けようとずっと横を向いている。そして、小さな声で口に出して今の文章を話している。


だけど最近、なぜか山田さんがこちらを全く振り返らないのはなぜだろうか?首でも寝違えたのだろうか?


・・・まあ、そんな時もあるか。


僕は深く考えないことにした。


時は少し流れ昼休み。


僕は友達の竹内と当たり障りのない会話をしていた。


「おい永森、いい加減山田さんに告白しないのか?」


急にとんでもないことをぶっ込んできやがった。さっきの地の文がまるっきり嘘になってしまったじゃあないか。


僕は竹内に悪態を心で吐きつつ斎藤さんの席を伺った。


すると、幸運なことに斎藤さんは席を外しておりどこかに行ったようであった。


僕は安堵し竹内の方に向き直った。


「あのなぁ、急にそんなことを言わないでくれよ。本当に心臓に悪いんだから。」


「すまんすまん、それは悪かった。で、どうなのよ」


竹内は言葉では謝っているが表情からして完璧に楽しんでいた。


「そもそも僕は推しと一定の距離を取っておきたい派なんだよ」


そう、僕は断固として距離を取りたいタイプなんだ。そもそも僕が斎藤さんと話してみろ。周りからの視線も怖いし何より斎藤さんに迷惑がかかるかもしれない。だから絶対関わるものか。


「別に告白ぐらいしても良いだろうよ」


「そもそも告白できるくらいならこんなに性根が折り曲がってないよ。あと、僕みたいなヤバイやつと山田さんが釣り合うわけないでしょ」


僕は少し自虐的にそう言った。


「別に釣り合っていないとは全く思わないけどなー」


竹内は本心でそう言っているのだろうか。あまりふざけている様子は伺えない。


だけど…


「竹内はまっったく信じれないわ」


そう、なにせ竹内は全く彼女なんかできたことがなく女性とまともに話されているところも見たことがないのだ。


「信じてくれよ、女性の見る目だけはあるんよ」

竹内は自分の指さした。

視力も悪い癖にどこを信じろというのか


「彼女もいたこともないのに何を信じろと、まるで、今シーズン始まる前にパドレスが優勝争いができないって言われるぐらい信用できんわ」


「それは相当やな。あのダルビッシュやタティス、ソト、マチャド、そしてボガーツと超重量打線を作っておきながら優勝争いができないなんで考えても見ないやろ。

でも、ちょっとは信じてや。シーズン前に阪神がセリーグの頂点に立つって言われるぐらいには」


「いや、そっちの方が信用できないからね!?」

阪神は去年3位でシーズンが終わった。のに優勝は夢を見すぎである。監督が変わったからと言って。


僕たちはこのように醜い言い合いを繰り広げていた。


しかし、竹内はまるで山田さんがヤバイものを持っているかのような口調で言ってくる。


そんなわけないだろうが。


僕はそう思った。



□□□

学校が終わりいえのベットにて…


ありました。ありました。


ヤバいものがありました。


竹内様本当に申し訳ありません。


僕は部屋の中で声を出しながら謝った。


なぜ僕がこのようになったのかは、少し前に遡る。


僕は日課である山田さんのTwitterのアカウントをひたすら探していた。


山田でアカウントを検索していたところ突然僕の目に止まるアカウントがあった。


僕はいつものようにそのアカウントのホーム画面にとんだ。


すると最新のツイートに、「学校で隣の人がずっと見てくるんだけど」というツイートがあった。


これを見た途端確信した。


待てと!!これ僕の事ではないかと


今日の午前中にツイートしているから間違いない。


僕のことだ。まごう事なき僕のことだ。


そして、僕は気になりツイートを遡ることにした。


すると、日頃の愚痴が出るわ出るわで横のスクロールバーを見ても米粒ぐらいに小さい。


それよりも気になったのは、本当にネットリテラシーがものすごく低いことだ。


何か学校のイベントがあったらその日に愚痴をツイートしており学校がある地域が丸わかりだ。さらに、多分裏垢であろうものなのに鍵垢などにしてなく誰でもコメントができるようになっている。

なぜ裏垢だとわかっただって?

それは写真が真っ黒で名前も@gutinadonadoになっているからだ



・・・ま、まあ。そんなおっちょこちょいのところもギャップがあり良いのだが、悪い人が絡まりにくるかもしれないから本当に心配だ。


早速僕は山田さんの愚痴に対して返信をしてみた。

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