ミャオとミモザ
その
エピローグ
子供の頃にしか見えないドラゴンって知ってるーーー?
ここはエノコロ町という小さな自然の豊かな町です。草花が生い茂り、町の中心部以外はほとんどが森でできています。
街の中央通りの広場にはドラゴンの像が建てられていて、それは、かつてはこの町がドラゴン使いの有数の出生地として有名であった名残です。
ドラゴン使いの主な仕事は、そのドラゴンの特殊能力、例えば火を使えるドラゴンは冬に街中に火をくべたり、水を使えるドラゴンは夏に子どもたちのための大きなプールを作ったり、火事があったときにも出動します。中には人々の病気や怪我を治すことができる珍しい能力を持ったドラゴンもいるとかーーー。しかし、これは昔の話。この十数年、ドラゴン使いにふさわしいとされる獣人がこの町からもどこの町からも生まれることはありませんでした。
現在では、もはやドラゴン使いという職業は、幻とか、伝説とか、そんなふうにうわさされるほどになってしまいました。ドラゴン使い自体がファンタジーになりつつあるのです。
これは、そんな街の小さな民家で暮らす、猫のミャオのお話です。
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