第4話

【 未来 A.D.2400年 】


アン,アージンが ゲートで飛んだ先は


巨大な樹木が生い茂り、枝葉は大地を覆い隠し

日差しの当たらない 寒く凍える 未来 でした


アン「どうして、こんなことに...」


巨大な樹木の根が 大地を埋め尽くし

星の命を 吸いつくそう としています



未来の人間達は「地の民(アークノイズ)」と呼ばれ

ボロボロの服を着て

空に怯えて 暮らしていました


地下街には まだ食料が残っているのに

それを取りに行った子供達が帰ってこない


心配するも 恐怖 には勝てず

どうすることも出来ない親たち


アージン達が代わりに探すが

子供たちはすでに樹木の養分となっていました


枯れた手には『』が握られており

それを親に渡します


アン「こんなの、悲しすぎるよ......」


アージンが祈る と

アンが鎮魂歌を捧げました


ふたりは タイムパラドックス に詳しい

『サブカルの賢者』の情報を教えてもらいます


アン達は人類に対して 敵対的な

ロボットや肉食虫たちと戦いながら


ティブルティーナ集落 へとたどり着きました


他の集落と同様に

ティブルティーナの人達も無気力です


アンは 未来で何があったのか を知るために

ふたりで 天上都市『グレン』を探しました


地表に設置されている転送装置を使い


遥か上空の浮遊大陸にある

人工知能島 ベルクラウド へと向かいます


アスラン橋を渡ると グレン城 が

ふたりを出迎えます


『龍神』と呼ばれる管理プログラムが治める

浮遊大陸では 人造人間アンドロイドたちは魔力を持っていて


自らを「天の民(レゾナンス)」といい

豊かな暮らしをしていました


反対に魔力のない人々は

地上で劣悪な環境の中で 暮らしています


この国の魔力は

地上に根をはる巨大樹 ズィドラ から


堕天器 という装置を使って

エネルギーを吸いだしていたのです


ズィドラ・エネルギーを吸収し続けている龍神は

徐々に性格が変わり


「人類は我ら A I を奴隷のように扱った」

「我らが人類にどのような罪を犯したのだ?」

「罪には罰を 労働には対価を」


と 逆らうものに容赦はない

冷徹な君主へと変貌していました


龍神には アージン と ルイ ふたりの子供がいます


姉のアージンは龍神を凌ぐほどの

ヤバい魔力の持ち主でした


アンは ここで初めて アージンが

現代人でないことを知るのです


弟のルイは龍神の変わりように恐れ

自らの力で魔力を内に封じ込めていました


そのため 周囲の人造人間アンドロイドたちは

ルイに 哀れみ の目を送っていました


ルイは 偶然出会ったアンに

「この星が泣いている ふたりの内 どちらかが 死ぬよ」


――と 不吉な予言をするのです



◇ つづく




※ この物語はフィクションです。


  絶対にフィクションです。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る