　筆者が洋楽に目覚め、ビルボード・チャートの曲を片っ端から聴き漁っていた十代。

　その頃に出会った音楽の中には、現在でも語り継がれる作品が多くあります。

　今回取り上げる、カナダ出身のシンガーソングライターAlanis Morissetteの歴史的名盤もその一つです。

◆ALANIS MORISSETTE『Jagged Little Pill』(1995)

https://open.spotify.com/intl-ja/album/5Ap3F8CxjjsQKZGASDcHNA?si=mprgdQwwTPW4mI3bL3rUlA

　名プロデューサーGlen Ballardとタッグを組んでの衝撃的な全米デビュー作。情熱的で表現力豊かな歌声は、数多のフォロワーを世界中に生み出します。日本でも心当たりのある女性シンガーがちらほら。絶大な影響力は今も健在です。

☆「You Oughta Know」

https://www.youtube.com/watch?v=NPcyTyilmYY

　全世界にAlanisの存在を知らしめた、赤裸々で刺激的なロックチューン。異彩を放つベースラインはRED HOT CHILI PEPPERSのFleaによる実奏。意地でもパターンを弾かない捻（ひね）くれっぷりがとても痛快です。

☆「Hand In My Pocket」

https://www.youtube.com/watch?v=CUjIY_XxF1g

　一転してレイドバックした雰囲気が心地好いナンバーです。悲喜こもごもの人生を演出するかのように、Alanis自身によるハーモニカが温かみをもたらしてます。個人的にアルバムで一番好きな曲です。

☆「You Learn」

https://www.youtube.com/watch?v=GFW-WfuX2Dk

　アルバムタイトルを歌詞に忍ばせたキャッチーな人生賛歌。個人的な話ですが、当時友だちから「こんな感じの歌知ってる？」とふわっとした質問をされて、一発で言い当てた思い出があります。

☆「Ironic」

https://www.youtube.com/watch?v=Jne9t8sHpUc

　自身最大のヒットとなった掛け値なしの名曲。親しみやすく共感を呼ぶ一方で、多くの示唆に満ちた歌詞が味わい深く。ままならない人生を嘆きつつも、笑い飛ばすような力強さを感じさせます。

　聴き返すたびに力をもらえる、以上の4曲を含めて、オール・キラーチューンと言っても過言ではない出来栄えです。1990年代の傑作ロック・アルバムの一つであるとの確信は、今以て揺らぎません。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい