83. YUI『CAN'T BUY MY LOVE』(2007)
YUIといえば2000年代半ばに活動を始めたシンガーソングライターです。
当時、筆者はメタルやプログレのアルバムを漁りに、CDショップやリサイクル店を歩き回るのが日常化していました。邦楽との接点はほとんどありません。
出会いのきっかけは、とある一曲でした。
「How crazy」。CDショップで流れているのを耳にした瞬間、衝撃を受け、速攻でアルバムを購入したのでした。
◆YUI『CAN'T BUY MY LOVE』(2007)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/1TCG8A2sec3PlbTeB5qrWd?si=2uMQWZGgQqWrhZlmPIHDgQ
前作のアコースティックギターをかき鳴らすフォークのイメージから、よりアグレッシブでロックな一面を強めた2nd。個性的な歌声と荒々しいギターサウンドの化学反応が高い効果を上げています。
◇「How crazy」
https://www.youtube.com/watch?v=tZ5KyQJq2Io
YUIの真価が込められた(個人の感想です)冒頭曲。心から出た飾らない言葉のリアルが、矛盾の中で生きる私たちにも重くのしかかってくるかのようです。
型に押し込められようとする者の、魂の叫び。極めて個人的な体験が広く普遍的なものへと昇華され、刹那的な感情が時を越えて波及する、そんなロックの本質を見つめ直させてくれる会心の一曲だと思います。
今聴いても胸がざわつくのを抑えられません。音も単純に格好いい。やはりオルガンがいい仕事をしています。
◇「CHE.R.RY.」
https://www.youtube.com/watch?v=1SN1I_i-x2o
一方で世間的には代表曲といえばこちらでしょうか。一転してストレートでポップなラブソングです。軽快さの中に風格が
【おまけ】
☆「LIFE」
https://www.youtube.com/watch?v=EH01YgiGd8s
1st『FROM ME TO YOU』(2006)より。インパクト充分なアコギのリフで掴みはバッチリですが、隠し味のパーカッションも見過ごせません。ツボを押さえたアレンジは、上述した2曲と同じく鈴木Daichi秀行によるもの。匠の技を感じます。
【おまけのおまけ】
◆『SHE LOVES YOU』(2012)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/454KykEeh4mTthE4VRCaAp?si=4zcEa3OBRaC8s6283dGD7Q
本人監修のトリビュート盤。前述の「How crazy」をSCANDALがカヴァーしています。中川翔子が歌う「Rolling star」もメタリックでいい感じ。締めはYUI自身による「CHE.R.RY.」ボサノヴァ・バージョンです。
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