75. 2024年の注目作(11)【メタル】POWERWOLF/LOVEBITES/BLOODY TYRANT

少々時機を逸した感はありますが、ぜひとも取り上げておきたいアルバムを3枚+1枚ご紹介します。



◆POWERWOLF『Wake Up The Wicked』(2024)


https://open.spotify.com/intl-ja/album/77qvDiNWD8zcj1moKvEyjZ?si=mdC_drgKTEqt8u5PGsso8Q


メタル王国ドイツに屹立きつりつするパワーメタルの申し子、9thフル。直球サウンドが3分で駆け抜ける、漢の血潮たぎる楽曲群がズラリ。歌詞に舞い踊る相変わらずのハレルヤ率にもニッコリです。



◇「Thunderpriest」


https://www.youtube.com/watch?v=GvU7Lyea1Ps


冒頭の「Bless'em~」もなかなかですが、こちらも後半を大いに盛り上げる疾走曲。一丁前の解説だの説明だの、そういうの要らないやつです。「お前らこういうの好きだろ?」「はい、大好きです!」パワーメタルくあるべし。




◆LOVEBITES『LOVEBITES EP II』(2024)


https://open.spotify.com/intl-ja/album/6RGhwITLhayQQGLxtwPTb7?si=unGJx5bJQJeXhRmVHeUSNA


世界最強のフィーメイル・バンドであり、国内最高峰のパワーメタル・バンド(筆者調べ)の、デビュー盤『THE LOVEBITES EP』(2017)から7年後に放つ第二弾EPです。第一弾同様、いやそれ以上に粒揃いの5曲が収録されています。



☆「Unchained」


https://www.youtube.com/watch?v=vbbMpq2zghQ


リードトラックはmiyako(Gt.)作の冒頭曲。ギャロップの躍動感にグイグイと引き込まれます。シンガロングを誘うキャッチーなサビも堂に入ったもの。タッピングやハーモナイズド・ギターが華々しい間奏も貫禄の出来です。




◆LOVEBITES『MEMORIAL FOR THE WARRIOR SOULS』(2024)


https://open.spotify.com/intl-ja/album/7fZUXZh8D5e7ZNmNmZDHNr?si=fQ3a1YdnT9enMNWfOis54Q


スタジオアルバムが4枚、EPも4枚、そしてライヴ盤は5枚目。「Don't Bite The Dust」「M.D.O.」「The Hammer Of Wrath」といったMiho(Ba./2021年脱退)曲を演奏してくれているのが、ファンとしては嬉しい限りです。



☆「Soldier Stands Solitarily」


https://www.youtube.com/watch?v=30yWisiRBuM


最新アルバムのラストナンバー。生演奏でこのクオリティは控えめに言って神。全員凄まじいスキルと熱量ながら、特に注目なのがHaruna(Dr.)です。ライヴ全編を通して衰え知らずの推進力には戦慄すら覚えます。




◆BLOODY TYRANT『HAISEN MONOGATARI』(2024)


https://open.spotify.com/intl-ja/album/20doF1y1nlZE7qn98NQnXw?si=zNd2oY-bShqfBq7PSXDagQ


以前にも紹介した台湾産フォーク/ブラックメタル・バンドの6thフル。台湾や日本の歴史・神話をテーマにした奥深い歌詞と、トレモロリフ・ブラストビート・琵琶ピパの音色が共存した絶妙なアンサンブルを特徴としています。



◇「宮城事件」


https://www.youtube.com/watch?v=GoG1Gy1NYbo


魅力的なメロデス・ナンバーに挟まれたこの5曲目に着目です。叙情的な始まりから暴風吹き荒れるメインパートへ、緩急のついたシアトリカルな展開はプログレ的。クリーンとグロウルを使い分けるKin(Vo.)のスキルも光ります。



このBLOODY TYRANT、近年大幅なメンバーチェンジを経てメジャー感を増し、一気に「化けた」感があります。今後の動向にも要注目のバンドです。


★72. 台湾メタル特集【メタル】CHTHONIC/CRESCENT LAMENT/BLOODY TYRANT

https://kakuyomu.jp/works/16818093073321060108/episodes/16818093084959875051

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る