十二月
十二月一日
今日は一日雪が降っていた
一日中窓の外の雪がひらひらしているのを見ていた
雪って食べたらおいしいのかな
明日先生に聞いてみよう
十二月二日
雪は美味しくないみたい
それに食べたら体が冷えるから駄目だと言われた
ちょっと食べてみたかったけど残念
そのかわりに先生は雪で作ったうさぎをくれた
先生大好き
十二月三日
朝起きたらうさぎは消えていた
うさぎがいた場所に水たまりができていた
泣いていたら先生がまた雪のうさぎを持ってきてくれた
でもまた消えちゃうと悲しいからいらないと言っていた
今はちょっと後悔している
十二月四日
朝起きたら窓の外にいっぱい雪うさぎがいた
先生が外なら溶けないねと言っていっぱい作ったみたい
わたしの部屋は2階なのに
きっと雪の中雪うさぎがいっぱい置けるようにしてくれたのだと思う
先生大好き
でも危ないことはしないでと怒っておいた
十二月一五日
甘いおくすりを飲んでも痛いのが消えない
わたしの命ももう少しなのかな
でももう少しだけ待ってねお姉ちゃん
十二月二十日
もう自分でトイレにも行けない
この歳でおしめは恥ずかしいけど仕方がない
あともう少しだけ
十二月二十四日
先生に箱が見つかってしまった
先生は箱を見た後出かけていった
中までは見られてないと思う
だけどこれは私のもの
先生はおのがとかのこぎりをとか
ぶつぶつつぶやいていた
貸して欲しいなら私のを貸してあげるのに
おかしな先生
もうすぐ日付が変わる
十二月二五日
これが最後の日記になるかな
今日は私のお誕生日
この日に決めていた
先生ありがとう
父様母様大好きだよ
私は⬛⬛と一緒に行くね
⬛⬛の目が好きだったのよ
⬛⬛の鼻が好きだったのよ
⬛⬛の唇が好きだったのよ
⬛⬛の笑顔が好きだったのよ
だからずっと一緒だよ誠一
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