第47話 プレイヤー襲来、マニーレック逃亡
squiからの一斉メールを閲覧した仮NPCの者たちは恐怖していた。
「これってプレイヤーが仮NPCの俺らを討伐しにくるんじゃないか。」
「あと30分で始まってしまう。」
第2サーバー VARMARD PARADOX
リーベアレイル・マニーレックはコフィレット王女を守る事に専念していた。
「なんとしてもコフィレット第一王女をお守りするぞ。」
「はい」
アルグレット王は敵の詳細を調べようとしていた。
「アヨフ、プレイヤーとして降りてくる敵の数は分かりそうか。」
「ざっと20000程度だと思われます。」
ドゴスペラ王国の幹部も敵の強さにおののいていた。
「敵はプレイヤーだ。強力な武器、圧倒的なスキルをもって現れる可能性がある。」
「能力もわからない。とりあえず第2サーバーに避難したものの、相手がどこまで襲ってくるのか分からないとは。情報が少ない。」
獅子川 宙炊は瀬高、血潮見レタスと共にプレイヤーが下りてくる時を待っていた。
「さて、一体どんな能力を持って我々人間に復讐するのか楽しみだ。」
「ふ、ふ、復讐されるのに楽しみとはか、変わっていますね。」
「確かに面白い、一体どんな奴らが来るのか。漫画の敵キャラになりそう。」
ドゴスペラ王国の幹部、アルグレット諸島王国の王、ウェルジーナ王国、獅子川、それぞれの対策を練る中、ついに30分後を迎えた。
NPCとプレイヤーの意識が入れ替わったことで元NPCの人間の体を手に入れたものたちは復讐の機会を待っていた。
「真司、そんなに急いでご飯を食べ終えて何かやりたいことでもあるの」
「ゲーム。」
プレイヤーが一斉にDESSQにログインを始めた。
竜が焼き殺したコレックエレミー王国以外のドゴスペラ王国、ウェルジーナ王国、ア
ルグレット諸島王国にプレイヤーがログインしていた。
ウェルジーナ王国含む3各国ではプレイヤーからの襲撃が始まった。
「必ず人間に復讐する。」
「とうとう復讐の時は来たかかれ。」
ウェルジーナ含む3カ国は自国を守るため残っていた兵士がプレイヤーを待ち構えていた。
「3時間だ。なんとしても我がウェルジーナ王国を死守するぞ。」
しかし第2サーバーに降りてきたプレイヤーは数が少なく獅子川やリーベアレイル・マニーレックらによって何名かが討伐されていた。
「こんなものか。雷神のスキルを持っていると楽だな。」
獅子川はプレイヤーからの戦利品の中にお金が入っている事に気がついた。
「なるほど、プレイヤーを殺してお金を奪えということか。」
また彼はプレイヤーのステータスを確認した。
「level15。職業 冒険者か。もしかしてこのプレイヤーは弱い方の部類ではないか。」
獅子川の予想は当たっていた。エレミル王国に降りるはずだった屈強なプレイヤーが第2サーバーに来た。
「さて、出てこい人間。あの頃の恨み返してやろう。」
彼はLevel30。職業ハイ ウィザード。
獅子川はハイウィザードとの勝負が始まった。
「ファイアバード、コールドプレス。」
炎の鳥が目の前に現れ獅子川を焼こうとした。また冷たい氷塊で相手を潰そうとした。
「それなりに強そうなのが来たな。時神ルーピルの10。」
獅子川は時神ルーピルの一部スキル、全身の動きを1日30分までの時間停止する能力を使用した。
「5秒あれば十分。雷神セトトルエドの10。」
次に獅子川は雷神の乱怒使用し討伐した。
「上級職相手の魔法戦も勝ててしまう。」
場面は変わりリーベアレイル・マニーレックも上級職、ソードマスターとの対戦をしていた。
「諦めな。level差がありすぎる。私はlevel32だ。君では止められない。」
ウェルジーナ・コフィレットも彼を止めようとした。
「逃げようマニー。今の私たちの実力では勝てない。」
しかしリーベアレイルマニーレックは相手の付近に瞬時に迫ると圧倒的な剣技で相手の腹に剣を刺そうとした。
「早い、早すぎるlevel10辺りの動きじゃない。」
リーベアレイル・マニーレックのスキル実体骨格連動。level差があろうと素早さ、攻撃が現実世界の自身の能力値に比例して強化されるという能力。
しかしソードマスターは彼の剣を弾き彼の腹を剣で刺そうとした。マニーレックは瞬時に体を回転させ避けたが腹から血を出していた。
「ガラムロード。」
ガラムロードが包囲スキルを使用。マニーレックを何とか連れ戻そうとした。
「マニーレック戻るぞ。私の包囲もすぐに破られる。」
他のウェルジーナ幹部に止められマニーレックは彼らと逃走し始めた。
しかし上級職のスピードは彼らに瞬時に追いつこうとしていた。
「いいねその絶望した表情。復讐心が燃える。」
ウェルジーナ・コフィレットはすぐに追いついてくる上級職のプレイヤーに怯えていた。
「マニーどうすれば逃げられる。」
マニーレックはガラムロードに一瞥し再び包囲ヲ出すように促した。
「地下に潜伏しましょう。そこで時間まで身を潜めれば何とか。」
マニーレックに姫抱っこされコフィレットは彼と共に隠れる場所を探していた。
「教会に逃げるのはどうですか。アップデート前だったら戦闘禁止エリアですよ。」
ガラムロードはマニーレックの提案に乗った。
「よし向かってみよう」
上級職のソードマスターは追ってきていた。しかし獅子川が彼を止めた。
「君強いよね。私と手合わせを頼むよ。」
上級職のプレイヤーから逃げ何とか教会に到着すると彼らは絶望感が強まった。
「破壊されてる。外から攻撃されたんだ。」
しかし行く宛がないマニーレックらは教会に身を隠す事にした。
教会は天井が破壊されているが中には人がたくさんおり、皆怯えていた。
コフィレットも例外ではなかった。
「もう無理だよ。こんな死線を何日も続けるなんて無理死んじゃうよ。」
マニーレックは彼女の手に触れしっかりと握った。
「大丈夫です。コフィレット王女のことは何があっても私が守ります。」
マニーレックの言葉を聞いてコフィレットは少し照れた。
「好き。私のマニー。」
それからコフィレットはマニーと現状について話始めた。
「私たちを上級職から救ってくれた人。確か雷神セト・トルエドの10って言ってた気がする。」
マニーレックは自分の予想を話した。
「私たちの全身の動きを止めて面白い話を聞かせてと言った人、そして雷神を殺した人です。」
コフィレットは思い出したような表情をした。
「そうだった。じゃあスペードの10を解いたのも彼ってこと。」
マニーレックはすぐに頷いた。
「はい。合ってます。」
その後は獅子川の印象や上級職が来たらどうするかなどを話した。
「獅子川さんはいい人だよ。だって私たちを助けてくれたんだよ。」
マニーレックは口を濁した。
「私にはほんの出来心で助けたように見えました。いい人かどうかは正直分かりません。」
コフィレットは今後について話始めた。
「上級職がまたきたらどうする。」
マニーレックは正直に答えた。
「正直私の実力では敵の大将レベルのプレイヤーは倒せません。次からは教会で身を隠していましょう。」
コフィレットはいい事を思いついたのかマニーレックの耳元で囁いた。
「それならガラムロードに頼めばいいと思うんだけど。」
ガラムロードの包囲スキルを利用して教会に結界を張った。ガラムロードは近くにあるいた避難民から感謝された。
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