第9話戦い4
7日目。
安全エリアでゴブとリンを召喚。
つっ立てるリンは、貧相だ。
そんなリンにヌンチャクをリュックから取り出して見せる。
喜びながら「ギャー、ギャー」とうるさい。
「待った!動画を見た後に手渡すから」
「ギャー」
「絶対見てからだ」
リュックからノートパソコンを取り出して電源を入れる。
保存したファイルから動画を選んで見せる。
リンとゴブは、マジにガン見だ。
「ギャー、ギャー」
「ギ、ギャー、ギャー」
「ギャ、ギ、ギャー、グ、ギャー」
「ギャー」
なんか、めちゃ喋りだしたぞ。
1時間42分も喋り続けた。
すくっと立ったリンは、手の平をみせてクイクイッてしやがる。
映画あるあるだ。
仕方ないのでヌンチャクを手渡す。
ああ、やっぱ身長に対してヌンチャクが長過ぎる。
それでも「ブンブン」と回してる。
ああ、決めポーズで口を開けて「ギーーー」って言うな。
案の定「パコン」と音が響く。
頭の後部を抱えて転げ回っているぞ。
ちょとのミスで痛い目に合うことは分かっていた。
それに慣れるしか達人になれない。
ガンバだリン。
達人の動画も見せてノートパソコンの操作も教えてやった。
「ギャー、ギャー」
分かったようだ。
なので弁当とお茶を置いて「腹がへったら食べるんだぞ」
ペットボトルは、俺のをギュッとあけて飲む姿をみせた。
「ギャー、ギャー」と言ってるから分かってるようだ。
「リンは、頑張って練習しろよ。俺とゴブは、探索するから」
「ギャー、ギャー」
そういい残して通路に向かった。
地下3階層。
俺の矢をつがえて射るのも速くなったんじゃないかなーー。
ゴブが5人を倒して、俺も4人を倒した。
今までの最高人数だ。
9人のゴブリンを見て、ちょっと俺もヤバイかなっと思ったよ。
そんな風に考えていたら・・・
ありがたいことにゴブが魔石を回収してくれたよ。
すべてポーチの中に入れる。
「ギャー、ギ、ギ、ギャー」
なんか危険ぽいらしい。
ああ、あれか・・・潜んでいるのがバレバレだ。
ちょっと頭が見えているから笑ってしまうぞ。
笑わないけど。
ギリギリに左壁に寄って、その頭に狙いを定めて射る。
ビュンと矢が飛んで頭に命中。
急いで矢を取って矢を射る。
なにが起きたのか分からないゴブリン。
もう1人も命中。
やっと向かって来たゴブリン。
そのゴブリンも射って殺した。
あ、4本を使い切った。
残ってるのは、普通の矢だ。
その矢で射る。
目に命中して倒した。
後がゴブに任せよう。
骨トンファーがゴブリンを襲う。
魔石を回収したら腕時計は、14時46分。
「ゴブ、帰るぞ」
「ギャー、ギャー」
安全エリアに戻って来たら大変なことになってた。
リンは、倒れて気絶してる。
ノートパソコンは、めちゃくちゃだ。
壊れたノートパソコンの前に急ぐ。
唖然とするしかない。
引きこもって1年。
苦労した仲間だった。
ノートパソコンには、あっちこっちにステッカーが貼ってある。
そんなステッカーの1枚を手に取る。
ああ、1円でも売れないステッカーだ。
苦労した日々を思い出す。
ネットで100枚1000円から700円で、ステッカーを買って送られるのを待つ。
ここで選ぶポイントがある。
著作権に触れそうな物は避ける。
絶対に著作権無視で作ったステッカーだからだ。
著作権のあるキャラが安くなるハズがない。
後になって問題になりたくないのが本音だ。
送られたら1枚200円でネット販売。
日が経って残ったら値段を下げる。
1枚200円を5枚も売れば買った金はチャラだ。
60枚売れば最低でも7000円の儲けになる。
そんな売れ残ったステッカーが貼られたノートパコン。
ポタポタと残骸の上に落ちる涙。
転売ヤーと
あ!やっとリンが目覚めて起き上がった。
怒りが込み上がってくる。
ああ、我慢するしかない。
俺は、『いじめ』られたから絶対にしないって誓ったんだ。
ここで怒ったら同じクズになってしまう。
ああ、これが教えるのが難しいって言うものらしい。
そんなリンに触れるとHP2。
リンもリンなりに練習で頑張ったんだ。
そんな練習中のハプニングなんだろう。
悪意でやったんじゃないって分かってるよ。
またも涙が・・・・・・ああ、涙もろい俺だ。
「あんた、泣いたの」
おお、ビックリした。
「いえ泣いてません」
「それならいいのよ」
今日の買取りは・・・
魔石164個×300円=49200円
「おばさん、ノートパソコンを使って買い物してもいいかな」
「良いんじゃない」
おばさんが良いなら新しいノートパソコンを買うぜ。
あ、俺が使ってた奴だ。
中古で11520円。
それに無料配送らしい。
俺は、これに決めたぜ。
テレビも買うか迷ったがNHKの受信料を払いたくないから止めた。
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