第29話 お化けにナメられないように頑張ります

 ふわー、ゲーセン久しぶりに来たけどやっぱり音おっきいなぁー!

 学校からちょっと離れた小金井通りのゲームセンターは、地下一階地上二階建てのビルで、地上は全部ゲーセンになっている。

 一階がクレーンゲームで、二階がビデオゲーム。地下一階はレストランだ。今回の目的はビデオゲームだから、爆音に圧倒されながら二階へ向かう。

 目当てのゲームは隅っこの方にあった。メダルゲームより奥の壁際に四台並んで置いてある。今はいかにもヤンチャですって感じの男の人が三人、ゲームに寄りかかって大声で笑っていた。休憩中なのかな? ゲームをやる様子はない。もう少ししたらどいてくれるかな……。あの人たちが帰らないと調査できないからなぁ……。

 

 (お化けの調査に来てるのに、生きてるお兄さんたちが怖くて大丈夫かな……)


 やっぱり先輩を誘えばよかった。神田先輩なら怖い人も追い払ってくれそうな気がする。生きてる人間には親切だから脅しはしないかもしれないけど、僕みたいに怖気付くことはなさそうだ。

 秋葉部長にも神田先輩を誘ったらどうかと言われたけど、声をかけるタイミングがなかった。素人がお化けに関わることをよく思ってない人だから、僕がお化け探しに行きましょうって誘うと梅干し食べたみたいな顔する。それでも趣味を否定しないように気遣ってる気配はするから神田先輩はいい人だ。

 ただ、明らかに命の危機っぽい案件だと手が出る時があるしめちゃくちゃ罵られる。僕よりお化けの方がめちゃくちゃ罵られてるけど。


(今度からはなるべく誘おうかな……)


 もう一度、例のゲームを見に行ってみた。途中でさっきゲームに寄りかかっていた人たちとすれ違う。ということは、ゲームを確認できるってことだ。

 目当てのゲームはロボットを操縦して敵を倒すゲームで、狭い座席に座って一人で遊ぶタイプのものだ。操縦席っぽいデザインの座席には扉が付いていて、ゲームをする時は完全に外から遮断されるらしい。

 友達からもらった画像をラインで確認して、ゲームに近づいていく。ゲームのすぐ近くの壁にルールが貼ってあった。


『夜七時半から八時の間にプレイしていると、扉をノックされる事があります。もし扉をノックされた場合、何があっても扉の方を見ないでください。トラブルがあっても当店では責任を負いかねます』


「おお! おんなじだ〜!」


 せっかくだから自分でも写真を撮った。報告書と一緒に出さなきゃいけないだろうし。友達に写真を使っていいか頼んでもいいけど、せっかく見に来たんだし、記念に撮っておいた方がいいしね。

 この張り紙を確認したらもう半分くらい仕事は終わったようなものだ。あとは時間まで待ってからプレイするだけだけど、ゲームあんまり得意じゃないからなぁ……。

 あと、夜七時半まで待つの、地味に大変だと思う。時間までどうしてよっかな。関係者インタビューとか?

 うん。それは良いかも。面白いこと聞けるかもしれない。

 できればヤンチャっぽい人じゃなくて、ちゃんとこのゲームをやってる人に聞いてみたいな。誰か来ないかなぁ。

 ゲームの周りをうろうろしてみる。敷居が低いのは一階のクレーンゲームだけど、そこで時間潰してもお金ばっかりかかる。ヤンチャさんが退くのを待っている間に僕の四〇〇円は消えてしまった。可哀想な僕の四〇〇円……。五〇〇円使ったら負けだと思ってそこでストップしてしまった。

 しばらくうろうろしていたらゲームの近くに三〇代くらいの男の人が来た。多分このゲームをやる人だろうと思ったので話しかけてみる。


「あの、ここのゲームなんですけど、お化け出るって聞いたことあります?」


 男の人は嫌な顔もせずに答えてくれた。


「ああ、そこの筐体だろ? めちゃくちゃ有名だよ」

「実際に見たりとかは……」

「ああ、それはないなぁ。知り合いも実際に見た人はいないね」

「それは避けているからでしょうか?」

「そうそう。例の時間帯はまともなプレイができないからやめた方がいいって言われてるんだ。気にする人はその時間だけ店も変えたりするね」

「おお……そんなにですか。具体的に何が起こるか知ってますか?」

「うーん、ノックだけじゃなくて扉をバンバン叩かれたとか、画面がバグったとか、音声が出たとか色々聞くけどねぇ」

「なるほどなるほど。ありがとうございます」

「君もプレイするなら違う筐体でやった方がいいよ」

「いやぁ、僕はお化けについて調べてまして……時間になったらこっちで遊んでみます」

「えっ、そうなの?」


 男の人は驚いたみたいで声を震わせた。ゲームやる前に捕まえて変な質問をしている僕にきちんと対応してくれている。めちゃくちゃいい人だ。


「変わった子だねぇ。その筐体で何かあっても俺たちじゃ助けてあげられないよ? 本当に大丈夫?」

「はい! ありがとうございます! お化けにナメられないように頑張ります!」

「ん?」


 男の人が首を傾げた。なんか変なこと言ったかな。

 それから男の人はあー、と間延びした声を上げた後軽く目を泳がせる。言葉を探しているみたいだった。


「うーん、何かあったら大声で叫んだりすれば大丈夫かな……? 一応、アーケードの方にはコンスタントに人がいるから、誰か気づいて店員を呼んでくれるかもしれないからさ」

「はい! ありがとうございます!」


 親切な人はもう一度「気をつけてね」と行ってゲームをしにコクピットの中へ入っていった。あのコクピット、外の音とかあんまり聞こえなそうだな。ということは叫んでも外にあまり聞こえないのかな……? 助けを呼ぶのは最終手段にしたほうがいいかも。

 そろそろ時間だから、例のゲームやり始めようかな!


 ワクワク半分、怖さ半分でゲームの中に入る。レバーとかスイッチがたくさんあって、本当にロボットのコクピットみたいだ。お化けとか関係なく、ちょっと楽しくなってくる。ゲームはあんまりやらないから慣れてないけど、とりあえず事前に作ったICカードをスキャンしてゲームを開始する。初めてで色々手間取っていたらあっという間に七時半になっていた。早めにゲーム始めておいてよかったなぁ。


「えっと、あれ? 名前入れなきゃ」


 画面にプレイヤー名を入力してくださいと出ている。とりあえず四苦八苦しながらチュートリアルをこなす。不純な動機で始めたけど、結構楽しいかも! ゲームってあんまりハマったりしないけど、これ大画面でシューティングできるの楽しい! 最近のゲーセンってすごいなぁ。僕太鼓ゲームで止まってるからびっくりしてしまった。


「わぁー、音すごいなぁ! かっこいいかも……、っ!」


 基本操作をゲームが説明してくれて、実際にやってみてる最中、左肩を引かれた。結構強い力で引っ張られて驚くのと痛いのとで息が詰まってしまった。僕が動揺している間に、ドアがノックされる。


 コンコン


「あ」


 静かな音だった。張り紙がなければ、何か問題があって、店員さんが来たのかと思ってしまいそうなくらい控えめな音。『扉の方を見ないでください』という張り紙を思い出しながら、僕はチラッと音の方を見てしまった。これあとで神田先輩に怒られるかな。


 扉の外にいたのは、オレンジ色のパーカーを着た男性っぽい影だった。

 身体は普通なのに顔がぶくぶくに膨れている。こういう金魚がいるよな、と思った。うちの金魚は違うけど……。


「うわ……」


 これが幽霊なんだと確信した。毛髪はなくて、顔は膨れすぎて皮膚が薄くなっていて、風船みたいに向こう側が透けている部分がある。頬の辺りだと思う。顔の中心は流石に膨らんでいなくて、膨れた肉に押しやられるみたいにして、狭い範囲に顔のパーツがぎゅっと詰まっていた。目なんか、ほとんど縦についている。両手で顔を潰されたみたいな形状をしていた。口は見つけられない。パーツが密集しすぎて、膨れた肉の影響で皺なのか口なのかわからないものが多すぎる。

 その怪異が、窓に張り付いて僕を見ていた。目が合う。ほとんど縦についた、薄目程度にしか開いてない目が僕を睨んでいる。

 ほとんど観測できない瞳には、間違いなく敵意があった。憎悪と言ってもいいかもしれない。


 バンバンバンッ! バンバンバンッ!


「うわっ⁉︎」


 突然、怪異が扉を激しく叩き始めた。さっきのノックとは違う、荒々しくて攻撃的な音だ。その上、ゲーム画面がぶつぶつと音を立てて、ついたり消えたりを繰り返している。小さい座席は画面の明滅に合わせて暗くなったり明るくなったりしていて、気分が悪くなりそうだ。

 その上、BGMが妙に引き伸ばされて、テレビのスローモーションみたいに低い音になっている。明らかな心霊現象だ。


「……! ……‼︎  ……!」


 お化けが外で何か呻いているように聞こえるけど、ハッキリとは聞き取れない。左肩は引っ張り続けられるし、お化けは顔のぶくぶくを扉にくっつけて擦り付けるようにしている。

 や、やだなぁ……! なんかやだなぁ……! 怖いとかもあるけどちょっと気持ち悪い。僕は目が離せなくなってしまって、『見ないでください』という注意書きを無視してガッツリお化けを見つめていた。声を出すのも忘れていた。

 だから、だろうか。さっきまでぶくぶくを擦り付けていたお化けが、扉を開けようと手を伸ばす。


「わあ! だめ! だめ‼︎」


 ここで扉を開けられたらマズい。霊感とかはないけど、流石にわかる。急いで扉を押さえると、それでもぶくぶくは力づくで扉を開けようとしてきた。


 ガタガタッ ガタガタガタガタッ


「ひぃいぃぃ……!」


 強い力で扉を揺さぶられて、箱自体が地震みたいに揺れる。左肩が痛くてたまらなかったけど、それでも扉を押さえつける以外何も考えられなかった。

 ぶくぶく顔の風船みたいに透けた部分からお店の様子が見える。誰もこっちを気にしないで、ゲームをプレイしたり話をしたりしている。不審者みたいな動きをしている幽霊がいるのに、と思ったけど、気づいた。


 見えてないんだ。


 幽霊だから。神田先輩みたいな、霊感がある人じゃなければ幽霊は見えない。僕はこの幽霊に狙われているから見えるだけなんだ。

 声を出しても気づいてくれるかどうか怪しい。というか、声を出す方に意識を割いたら、腕の力が緩んでしまうかもしれない。


 ヤバいヤバいヤバいヤバい……! やっぱり先輩に一緒についてきて貰えばよかった……!


 目を瞑って、腕の感覚に集中する。全神経を腕に集めて力を込める。それしかなかった。扉が開けられたらどんなことになるかわかったものじゃない。


「わっ……ぅわぁっ……!」


 ちょっとでも僕の力が緩むと、少しずつ扉が開いていく。オレンジ色のパーカーが、ひらいた扉の隙間から見えた。

 ヤバいヤバい……! もうちょっと開いたら手を突っ込まれてこじ開けられる……!


「ぐっ……! ぅっ……!」


 慌てて力を込めて、扉を閉める。オレンジ色のパーカーが見えなくなって、ゲーム画面の明滅が激しくなった。お化けが怒っているんだと思う。

 扉が完全に閉まって、少し気が緩んで、引っ張られて、引っ張って、それをどれくらい繰り返しただろうか。


 明滅が、止まった。


「あれ……?」


 息が乱れている。扉の向こうにある気配が消えていた。腕は力を入れすぎて感覚がない。けど、他に気を取られたのに扉が引っ張られないということは、向こう側に人がいない……?

 扉も叩かれてないし、ぶつぶつと唸る声も聞こえない。真っ白になった手を恐る恐る離しても変化はなかった。腕が痺れている。


「はっ……はぁ……はぁ……」


 い、いなくなった? 諦めた? もう大丈夫?


 呼吸が乱れて、落ち着くまでしばらくかかりそうだった。どうしよう、外に出ようかな。でもちょっと休んだほうがいいかも。ドキドキしながら窓の向こうを確認する。やっぱり人の気配はないし、オレンジのパーカーも見えない。ゲーム画面のBGMは元の音量に戻っている。

 やっぱりもう大丈夫。ひと休みしよう。

 椅子に座り直す前に大きく深呼吸をする。とりあえず息を整えようとしてもう一度深呼吸しようとして


 ぐ い っ


 左肩を 引かれた。


「――……っ! ⁉︎‼︎!⁉︎」


 冷や汗がドッと吹き出したのがわかった。今まで熱を持っていた体から一気に熱が引いて、背中の汗が冷たくなっていく。全身の毛穴が開いて鳥肌が立って、ゾワゾワする。ヤバい。でもお化けは見えない。

 扉の前には当然いない。視線の端にすら映っていない。なのに寒気が止まらない。幽霊がいる、という妙な確信があった。


 もう終わったと思ったのに。まだいる。近くにいる。どこに。


 ――後ろしか、ない。


 残されたのは背後しかない。背後にいる。絶対いる。見ちゃいけないものがいる!


 さっき必死に押し留めていた扉を、今度は開けようと体当たりする。結構思いっきりぶつかったのに、今度は扉が開かなかった。


「うっ……! もうっ! こういう、こういうのっ! 本当にもうっ!」


 何度も体当たりしても扉は開かなかった。冷や汗と鳥肌がすごい。背中がゾワゾワする。僕以外誰もいない座席の中に、今はハッキリと誰かの気配がしていた。いつの間にか右肩にも誰かの手が。


「〜〜〜〜っ! 本当にもうっ! こういうのって‼︎」


 右肩がグイグイと引っ張られる。扉は開かない。その上今度は左肩が引っ張られ始めた。


 今はやめて欲しいのに!


(もしかしてワザと⁉︎ え? あれ? もしやヤバい? どっちにも狙われてる……?)


 先輩からもらったアトマイザー使った方がいいのかな……? でも、効かない相手もいるって言ってたし、逆上されたらヤバいからすぐ逃げられる場所で使えって言われたし……! こんなところで逆上されたら終わりですよ神田先輩っ! もう泣き出したい気分だ。やっぱり神田先輩についてきて貰えばよかった……!

 でも現実問題ここに神田先輩はいないし、対処できるのは僕本人だけだ。さっきから両肩をすごい力で引っ張られている。そのせいで姿勢を崩してしまいそうで、体にうまく力が入らない。絶体絶命ってやつだ。どうしよう。死んじゃうかも。助けて神田先輩。先輩……そうだ、先輩だ。


(か、神田先輩なら……どうする……⁉︎)


 幽霊にはナメられたらダメなんだ。怖がったらダメなんだ。だからもっと先輩みたいに強気に……ヤクザみたいな……チンピラ……反社……マフィア……。


「うっ、うわぁあぁあっ!」


 もう半ばヤケになって、僕はゲームの扉を蹴った。店員さんには素直に謝ろうと思う。怒られる覚悟でやったのに、扉はビクともしなかった。

 両肩が痛い。引きずられる。もう一度蹴る。上手くいかない。いよいよ危ない。連れてかれる。ヤバい。


「くっ、そぉおぉぉぉおっ‼︎」


 絶叫した。悲鳴に近かったと思う。これで開かなかったら死ぬと思いながら、最後に全力で扉を蹴った。


 バツンッッ‼︎‼︎‼︎‼︎


 轟音と共に、視界が開ける。僕は勢いのまま外に転がって、床に倒れ込んでしまった。最後に振り返ってゲームの中を見たけど、幽霊はいない。左肩も右肩も引っ張られない。

 

 た、助かったぁ〜……!


 全身から力が抜ける。しばらく立ち上がれそうになかった。安心したのもそうだけど、必死に振り回した足がめちゃくちゃ痛い。すごい疲れた。滅茶苦茶怖かった。喉乾いたぁー……。


 僕がゲームセンターの床に転がっていると、誰かが近寄ってきた。店員さんかな? と思ったけど、降ってきたのは聞き覚えのある声だ。


「上野じゃねぇか。何してんのお前……」

「あっ、神田先輩!」


 僕が顔だけをあげると、先輩はしゃがんで僕に目線を合わせてくれた。ちょっと呆れたような、驚いたような顔をしている。


「も、もしかして先輩が扉を開けてくれたんですか⁉︎」

「は? いや、なんのことだよ」


 先輩は心底わからないという顔をして首を傾げた。それから僕の様子を観察して、さらに怪訝そうな顔をする。


「お前、大丈夫か? 汗ぐっしょりだし具合悪そうだぞ」

「え、えぇ、まあ、大丈夫そうです……」

「はぁ……肩かしてやるから立てよ」


 先輩が腕を引っ張って僕を立ち上がらせてくれた。そのまま近くのベンチに行って、ジュースを奢ってくれた。ありがたい……。


「で、どうした?」

「あの、部活のフィールドワークでして……」


 僕がことのあらましを説明すると、先輩の表情が「怪訝」から「呆れ」に変わっていく。一緒にジュースを飲みながら、先輩はとうとう頭を抱えてしまった。


「懲りねぇなお前も……そのうちマジで死ぬぞ」

「はい……今回ばっかりはちょっとそう思いました……」


 話を聞いたら、先輩はここでメダルゲームをしていたらしい。霊の気配とかはなく、今回は本当に偶然、床に倒れた僕を見つけてくれたらしい。


「先輩、あの、僕があったお化けって、よくここにいるんですか?」

「いや? よく来るけど見たことねぇよ」


 飲み終わったジュースのペットボトルを握りつぶし、先輩がいう。


「多分、あのゲームやってる時だけ来るんじゃねぇか? それかマジでどうしようもねぇ雑魚か。俺雑魚には避けられるんだよな」


 先輩見て逃げちゃったのか。ということは、案外無害な幽霊だったのかな。脅かすだけで命までは取らないみたいな。


「まあ雑魚も雑魚、箸にも棒にもかかんねぇような奴しか逃げねぇけどな」

「さすが神田先輩! いるだけで心強い……! ヤクザの組長がバックについてる気分です!」

「お前も逃げたいと思わせてやろうか」

「ひぃん……」


 潰したペットボトルで軽く頭を叩かれた。痛くはないしむしろちょっと親愛を感じる。さすが先輩! 面倒見がいい! ヤクザが部下に優しいって本当だったんだ!


「でも、あの人なんなんでしょうね。なんの目的であのゲームに固執するんでしょうか」

「生きてる間にやりすぎて縄張りになっちまってんのかもな。ああなったらもう動物と一緒だ」


 ふん、と先輩が鼻で笑う。もう完全に馬鹿にして見下している表情だ。まだ本性を表す前のディオ・ブランドーの愛想笑いみたいな表情だった。


「あ、あと、先輩にもう一つ聞きたいことが……」

「んだよ」

「キックのやり方教えてください……」

「はぁ?」


 先輩が、心底理解できない、という表情で、裏返った声を出した。

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