上野恭介は呪われている
牛捨樹
午後六時四五分のカーブミラー
第1話 午後六時四五分のカーブミラー
坂下コンビニの先にあるT字路のカーブミラーについてお話します。
夕方の六時四五分にミラーを覗くと、ありえないものが映って、追いかけてくるんだそうです。
先輩の友人が噂を聞いて実際にやってみたそうで、カッパみたいな顔をした、おじいちゃんとお孫さん? みたいなのが映ったそうです。
怖くて逃げようとしたら、それがずっと追いかけてきて……それで、追いつかれて、最初は学校に来てたらしんですけど、三日くらいしてこなくなって。
今では消息不明だそうです。
投函 二年 匿名希望
――――――――――――――
御徒丁のT字路にお化けが出るそうです。バイト先の先輩から聞きました。先輩の先輩がお化けを見ておかしくなっちゃって、入院したらしいです。
退院の目処は立たないって言ってました。一生入院かもって。
夜、家に帰る途中、カーブミラーにお化けが映ったんだそうです。手の長いお婆さんが自転車に乗って追いかけてくるって、その人今もずっとうなされてるそうです。
投函 3ーC よっちゃん
――――――――――――――
私の兄の友人があのT字路で死にました。坂下のT字路です。夜にカーブミラーを覗くとお化けが出るって聞いて試してみたんだそうです。学校が終わってからずーっとその場で見張ってて、七時頃になって帰ろうとしたら、お化けが出たって。
頭の長いお坊さんだったそうです。
追いかけられて、逃げて逃げて逃げて、やっと家まで帰ってきたと思ったら、肩を掴まれたって。
それからしばらくして、交通事故に遭いました。
頭を轢かれて、頭蓋骨が変形していたそうです。まるで伸びたみたいに見えたって。
投函 2ーB 塩沢愛香
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます