なんだこれ
まれ
なんだこれ
だが、それはつい最近のことだ。
きららが星羅にプロポーズしたのだ。
いわゆる、逆プロポーズというやつだ。
それを星羅が受けた。
そして承諾した。
それは決してドラマチックな展開でロマンチックなものではなかった。
すでに両者は依存している。
傍から見れば、共依存にも見えるが本人たちはそこまでとは思っていなかったりする。
いや、そこまでと思っていないのは星羅だけできららからすれば計画通りなのかもしれない。
よって、どちらか片方が今までの関係を崩せば、離れまいと磁石のようにくっつく。
そうして維持している。
維持されている。
そんな関係だからこそ、星羅には断るなんて選択肢などなかった。
ちなみに婚約なのは、入籍の条件に20歳以上の人間2人が証人となる必要がある。
二人の周りに条件に合う人が全くと言っていいほどいないのである。
いるとすれば二人の担任くらいなもの。
証人が担任とかないし、まず書かないだろう。
よって、婚約止まりなのだ。
じゃあ、事実婚でもいいのではないだろうか。
それでも良いとは思う。本人たちがそれを望むのなら。
この婚約をきっかけに二人は同棲することを決めた。
ただ、どちらかの家に一緒に住むということは出来なかった。どちらも二人で住むことはできなかった。
そのため、新居の内見をしにきている。
ちょっと待ってっと思った人もいるのではないだろうか。
入籍もできない人たちがどうやって家を借りたり買ったりするのだろうかと。
保証人がいないのに。
幸いというかきららサイドに一人知り合い(未成年)がいた。
その知り合いがいろいろ融通してくれるとのことだった。
すでに星羅はこの手の話は全く理解できなかったため思考を放棄した。
星羅はきららに全て任せることにしていた。
星羅はきららが幸せそうにしている顔を見られればどこでも良いと思っていた。
内見は一件だけだった。
間取りでかなり絞りこんだようだ。
「ここにする」
え?
なんだこれ まれ @mare9887
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