第7話
約1000年前、神、ヨハネは大地と空中大地を創った。その後、ヨハネは人族を大地に、天使族を空中大地に創り、その他の動物をどちらの大地にも創った。
そして、大地は現在'ヨーロッパ'と呼ばれ、いくつかの国が乱立し、空中大地は現在'ウル'と呼ばれる一つの国家が大地全てを治めている。
「これは聖典'グノーシス
先生は続けて講義を行う。
「また天国と地獄が存在し、死んだら神の使い'ヘクター'によって審判が行われ、どちらに行くかが決まる。ここに出てくる'ヘクター'とは神の血を半分その身に宿した、神に従順なる生き物であるとされている。だが、グノーシス文書にはヘクターがどんな生き物なのかは明記されておらず…」
徐々に知らない単語が増えていき、ラルフは覚えるのに苦心した。
「初め、神、ヨハネは大地のみを創ろうとしていた。だが、人は未熟であるから人を先導する種族、天使を考案した。人族が天使族を崇めるように、ヨハネは空中に大地を創り、天使族に翼を施そうと考えたんだ」
グノーシス文書の最後にはこう書かれている、と先生は言った。
「世界を創り終えた後、ヨハネは空中大地へ行き、天使族に人族を愛するように言った。『わかりました、ヨハネ様』、天使族は皆ヨハネに誓った。満足したヨハネは最後、大地へ降りていき、人族に慈悲深い眼差しを向けこう言った。
『私はずっと皆を見守っている』
そう言って消えた」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます