第189話 見つけたよ砂糖!

俺達2人が美味しそうに草を齧っていると、3人は聞いてくる。


「何を2人で草を食べてるの?」

「苦いだけじゃ無い、バファローの餌だし」

「そうよ、カオリちゃん、その胸だからて食べないのよ」

何を言ってる、オーククイーンと良いバファローと良い、カオリさんは地底人からすると魔物か?


カオリさんはおれを何故か睨んでいる、失礼なのは白だよ!


「全く失礼な事を言って、何がバファローよ!この草食べてみなさい!」

カオリさんは、残った物を3人に突き出す。


「それはバファローの餌だからイヤ」

「そうよ、いつもバファローにやっていたから知っているわよ」

ただ千さんは、違う様だ。


「私は食べた事が無いから食べてみる、カオリちゃん貸してくれる」

残りを口に入れる千さん、体が固まる。


「千よ吐け吐け」

「苦味があるから、吐いた方がいいよ」

まあしゃぶるだけで味が無くなれば、口から出してもいいけどね。


2人の言葉を手で遮り、千さんの顔は満足げ!


「美味しい、甘い、ねえねえこれってこの食べ方なの?」

千さんは俺達に聞いてくる。


「本当は煮込んで、絞って、更に煮込んで行くんだ」

「そうよ、最後まで煮込むと、固形になっていくのよ、途中でも水飴になるわね」

俺達が説明をしてあげると。


「そうなのすごい知識ね、ならお代わり下さい」

千さんに言われて、皮を剥いて小指位の長さの物を渡す。


「ありがとうございます、この甘さはクセになりそうね」

千さんが唇を舐める、妖艶だ!俺が腰を曲げると足に激痛が?


「痛い」

カオリさんが微笑んで、自分も唇を舐めて来た。

こんな事で対抗しないでください、お願い。


「旦那様達は、さっきから何を食べているの? それ美味しいの」

背後から王女様が、魔法使いを伴い近づいてくる。


「王女様、これは甘くて美味しいわよ、旦那様に頂いたらどうですか?」

千さんは、女王様に草をみせる。


「それは確かバファローの餌ですよね」

王女様はカオリさんの胸をみる、失礼な、ただ今の千さんはスレンダーだぞ、あの時の事は幻なのか?


「何処を見てます王女様、この茎を見てください」

カオリさんは、抗議をしてやはり茎を王女様に見せる。


「でもバファローの餌ですよね?」

黒と白も頷く。


「これは煮込むと砂糖になりますよ、恐らくはこの茎の部分だけだと思います、葉の所は無理だと」

「もし大きな鍋が有れば煮込んでみたいわね、砂糖に変化するかも知れないから!」

俺達の言葉に王女様は考え込む、今までそんな話は聞いた事が無いからだ!


「カオリさん、その言葉に嘘はありませんよね、砂糖が出来るのですね!」

「えぇきっと出来るはずですよ、ただここにある物だけです、何処にでも似た草花はありますからね、中にはミツは甘くても根や球根に毒がある物もありますから!」


地上でも、花の蜜は甘くても球根に毒がある物もある、ミツはミツバチに取ってもらい方がいいよ、他にはジャガイモみたいに芽に毒がある物もあるしね。


「なんなら魔物で試してみてはいかがですか、ただ耐性があると大丈夫な奴もいますけどね」

「勘のいい魔物は食べないんじゃない、後はダーリンのか…ウフなんでもありません」

カオリさん、今鑑定て言おうとしたな、駄目だよ一生牢に繋がれて、鑑定機械に人生を捧ぐ事になるからね!









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