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次の日。うきうきしながら、ぼくは新品のブーツに足を入れた。
新品のレッドウイングのエンジニアブーツは、革が硬くてちょっと痛いが、足の形になじんでくれば最高の履き心地が保障される。今日から毎日履きこんで慣らしていくのが楽しみだ。
「いってきまーす」
足どりも軽やかに、スキップしながら玄関を出る。すると。
「げっ」
家の外でゴウたち三人にばったり出くわした。
「おっ、メイヤ。いい靴履いてるじゃん」
アフロ頭のゴウが言った。
「ちょっと履かせてみろよ」
もらったばかりのブーツを無理やり脱がされ、履かれてしまう。
「ありがとよ」
そして、ゴウは歩いていく。残りの二人もあとに続く。
えー。
とられたよ。もらったばかりのだいじな靴が。
道路にぽつんと、裸足のぼくとゴウの汚れたローファーが残った。
そんなあ……
ぼくはぼろぼろのローファーを履いて三人を追った。
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