第11話 ココチヨサ
俺はウトウトし始めた。
視界がぼんやりとしてきて目が閉じ始める。
「やばい…。このままだと…。」
「ピロン」
スマホが鳴った。
「ん…、堀さん?」
スマホには堀さんから「あんた、なんかアレルギーとかある?」と連絡が来ていた。
「別にないですよ。堀さんは何かアレルギーあります?」
「んー、猫アレルギーかな。」
「まさか俺が猫を料理に使うとでも? まぁ、その反応だと特には無いって事ですね。」
「私、あんなに可愛い猫を触れないんだよ? 可哀想じゃない?」
「確かに。かわにいそうですね。」
「それ、最近ネットでぱっと見「かわいそう」に見えるからって使われてる言葉じゃん。」
「初めて使いました。」
「…。」
「あれ、もしかして堀さん怒りました?」
「キレちゃいないよ。」
「何年前のですかそれ笑 ってかよく知ってますね。」
「結構前だね。まさに名言。」
「ですね。」
俺と堀さんは「明日の事を話したいから」と言って連絡先を交換したが、気づけばたわいもない会話を繰り広げていた。
友達との何気ない会話は心が安らぎ、リラックスできる。
「ってか、明晰夢と元の世界の話題は同じなんだな。 …ねむっ。」
心地の良い場所に心地の良い会話が加わり、俺はさらに眠気が増した。
「…やばい、寝そう。」
「ピロン」
堀さんから「そーだ、明日は連れて行けないけど、今度妹を紹介するよ。」とメッセージが来た。
俺はそれに対し、「本当で」まで文字を打ち、既読をつけた状態で眠りについてしまった。
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「孤独人は目を瞑ると逢える君に良い悪戯をしたい」を読んでくださり、ありがとうございます。
第十二話は、新しい発見があります。
次の話が掲載され次第、もしよければ読んでみてください。
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