第18話 カンナギ剣術対神楽剣術
『剣技試験場』
「はい~!」
ソフィアがユルユルボイスで剣を振るう。
チクリッ!
「へ?」
それが試験官に当たり。
ドガーーン!!
爆発した。
「わ~!やりました!アレイ様~!」
「良くできました。ソフィアさん。流石、私の教え子。剣に魔力を込めて爆発作戦大成功です」
「はい~!アレイ様~」
ソフィアはアレイちゃんを持ち上げて嬉しそうにグルグルと回り始めた。
「‥‥‥‥‥いいの?あれ?」
「勝てば良いんですよ。最後には勝てばね。それにしてもソフィアさんの魔術の威力はやはりとんでもないですな」
エドワード君はそう言いながら2人を見ている。
「次は姫君の番ですね?」
「‥‥‥‥そうね。これで良い成績を残せなかったら魔剣学園に入学できない。‥‥‥‥絶対に何とかしないと」
「まぁ、姫君の剣技なら問題なくいけますが」
「いけますが?」
「お相手は、かの神楽剣術の現役師範にして九聖光でもある神楽・ヨルさんですから十分にお気をつけください」
「う、うん、分かった」
そして、その数分後
「では、次の受験者は前へ」
学生試験官が場内に響き渡る声で次の受験者である私に声をかける。
「は、はい!」
「レイカさん。頑張って下さい。」
「頑張って~!レイカ様~」
「余り本気を出さないで下さいね。姫君」
ソフィアとアレイちゃんが応援してくれて。エドワード君はそんな忠告をしてくる。
『試合の間』
「数刻ぶりです。レイカさん。入学試験とはいえ、貴女の様な方と闘えるとは光栄に思います」
神楽坂さんはそう言うと深々と頭を下げる。
「お、おい!神楽さんが頭を下げた?」
「相手の受験者は何者なんだ?」
「きゅ、九聖光が頭を下げるなんて‥‥‥」
外野がざわつく。
「へぇ?!いえ、こちらこそよろしくお願いしまふ」
そして、私は最後のセリフを噛んだ。
「周りの事など考えなくていいですよ!レイカさん。どうせ、試合が始まれば」
「へぇ、なに?神楽さん?」
「では!始め!」
「神楽剣術・『神威』!!」
シュン!タン!
学生試験官の試合開始の合図ともに神楽さんが仕掛けてきた。
「なっ?!カンナギ剣術『灯籠流し』!!」
キイィィィィィン!!!
「ん?何の音だ?」
「さぁ?つうか、神楽さんと受験者は何処に行ったんだ?」
ガキイィィィン!!
「私達の動き等、殆(ほとん)どの方々に見えませんから」
「つうぅぅ!!重い一撃!‥‥‥‥なら、安心ね!!」
私は神楽さんの渾身の一刀目を流し技『灯籠流し』で素早く上手く受け流した。
受け止めたが‥‥‥
「この神楽剣術の初激を受け流すとは。やはり、ただ者ではないないようですね。レイカさんは」
「いえ、私はただの新米冒険者ですの‥‥‥でぇ!!!」
キイィィィィィン!!
高速で神楽さんの剣激が次から次へと襲ってくる。
「そんなに動くとパンツ見えちゃいますよ!!」
「ご心配なく。下には短いズボンを履いてますので」
「‥‥‥‥‥‥そうですか。それは残念‥‥」
「残念とは?」
「いえ、こちらの話なので気にしないで」
(いけない、いけない。美少女や美人を見るとスケベになる癖が久しぶりに出てしまったわ。平常心。平常心。)
「そうですか?ならば、貴女の本気もそろそろ、見せて下さい。レイカさん!受けてばかりでは合格にはできませんよ」
神楽さんはそう言うと。私との間合いを取るために最初に立っていた位置へと一瞬で移動した。
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