勘違い召使いの王道~いずれかえる五色遣い~
@sponge-boku
炎の魔人
第1話 プロローグ
どうしてこんなことに⁉
ここ
地区や国ごとに似たような国立機関が置かれ、毎年対抗戦が行われている。
国の運営はその対抗戦の結果に左右される。
つまり――
僕はこの学校の頂点へと至り、日域国を導く立派な王になる。
そのはずだったのに――
「
「はい、どうぞ……
僕の目前には大量の
黒髪で艶のある長いストレートヘアーは、緋色の輝きに包まれ――
ぱっちり開いた瞳も同様の色合いに染まっている。
「あ……ありがとう」
少女は僕から
受け取るために差し出された彼女の手は華奢で、折れてしまわないかと心配になる。
少女は僕から弁当箱を受け取ると――
「いただきます」
と遠慮がちに食べ始めた。
ゆっくりと美味しそうに噛みしめる姿は可憐で、いつまでも見ていられる――
「はっ⁉」
刺すような殺気と共に、
しまった⁉ 逃げ遅れた⁉
「「「こおぉぉぉぉくうぅぅぅぅはあぁぁぁぁくうぅぅぅぅくうぅぅぅぅん」」」
僕の
「待ってよ、皆!
話し合おう!
僕たちは理性ある日域国――」
「「「モテる奴は死ねえぇぇぇぇ!」」」
「ぎゃあぁぁぁぁぁ!」
これは僕こと黒白きょうえいが、少女こと火光しんかさんの
日域国の王を目指すお話である。
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