般若霊

ふざけた狼人間

短編小説【般若霊】

あなたはご存じですか?。

般若霊と言う何かを。

そいつの絵を描けば丑の刻。絵から現れ般若霊。

口を大きく開き上下に弐本の鋭い牙。

髪はたれ落ち目はいつも怒っていた。

最初に確認されたのは平安時代末期。

一条戻り橋を通りかかった頼光四天王、渡辺之綱が発見した。

般若霊は絵の周りを彷徨う。

白衣を着て右の裾からは指先に目が二つと口が一つある手が、左の裾からは長く鋭い爪だけ出ている。

白衣の下に大口袴を着ており、そこから足は出ていない。

ナニかは人を食ったというう事例はなく謎のまま。

この何かの名を知っているのはあなたと私。

気をつけてくださいね。

丑の刻あなたがもしばったり何かと会って「はんにゃれい」と言ってしまえばもう二度と般若霊に会えないだろう。

だってその時、あなたがいる場所に般若霊はいないのだから。

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般若霊 ふざけた狼人間 @AOzx

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