第2話 道の駅清川〜掛川で野宿

 帝都を守る結界は、国道50、国道16、環八〜環一と圏央道、外環、中央環状線、都心環状線と多重に貼られているが、これは帝都をまもるというよりは、とてつもなく悪い悪霊を閉じ込めておく結界とみなすべきだろう。中に行くほど闇は深くなり、環一の内側は魔界であり、通常の人間が間違って踏み込めば一日と持たずに死んでしまうほどの瘴気に満ちている。


 そんな多重に張り巡らされた環状道路のうち、環八ぐらい外側になればようやく悪い物を全国にまで撒き散らす恐れが少ないと判断されているのか、東名、第三京浜、中央道が環八に接続されている(ただし、中央道は山梨方面からの出口のみ。)


 外環沿いに住んでいるので、西に向かう合理的な高速の乗り方は川口か三郷から首都高となるが、かつての3倍にまで便乗値上げしてる首都高速道路株式会社へのボイコットとしてあえて下道で東名東京インターまで向かう。NEXCOもじわじわと値上げしてるが、調子こいてないのは好感が持てる。


 東名を厚木インターで降り、清川村へと向かう。ついでに家系ラーメンの名店「厚木家」でラーメンを飲む。


 神奈川県には道の駅が3つしかなく、道の駅清川以外は既に行ったことがあるので、これで(道の駅が一つしかない)東京都と神奈川県の道の駅は全て征服したことになる。


 道の駅清川では………時間帯的に何もなかった。もう少し早く着いていれば道の駅の二階の食堂からなかなかの絶景を眺めての食事と言うのもあったのかもしれない。


 とりあえずコンデジで数枚来た証拠程度に写真を撮るが、日も暮れ始めで、少し暗い。減るもんじゃないから一応撮っておくくらい。自分が田舎暮らしが長かったから感受性を失ってるだけなのかもしれない。

 こういう山に囲まれた田園地帯というのは首都圏すぐの場所としては貴重。付近に何軒か温泉の看板も見たのでゆっくり過ごすと魅力がわかるのかもしれないが、骨の髄まで忙しない日々に毒されてる自分には感覚的にピンとは来なかった。


 来た、見た、去ったといった訪問を終え、国道246でチンタラと伊勢原、秦野、松田、小山、そして御殿場へ。小山に着くころにはすっかり暗くなっていたが、道の駅小山はかつて死体が上がったというのでパス。そのまま246を進み国一へ。


 沼津の国道1号を西へ向かい、富士由比バイパス、静清バイパスに突入。一応、一般国道で通行料も無料だが、これは事実上高速道路のようなものである。高速で行くのが当然になりすぎて「下道で行く」というのが信じられない人も居るだろうが、大事なことなのでもう一度言おう。これは事実上高速道路のようなものである。


 袋井で一瞬だけ下ろされるが再度浜名バイパス、潮見バイパスにつながり、潮見から参宮道路(国道23号)として豊明まで高規格バイパスがつながってる(以前は蒲郡で一瞬下ろされたものだが、今回通ったら繋がってました)


 ちなみに、前述の袋井で下ろされる直前の最後のサービスエリア風の道の駅掛川にて小休止………のつもりが朝までぐっすり……。いや、「宿泊は禁止」ですから、小休止したら気がついたら朝だったって建付けなのです(笑)

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