第7話 イケメン
夜に遊ぶことがだんだん増えた。
学校に行って部活して夜は遊んで疲れたら寝る。
相変わらず音大には行くつもりだったけど無理な気もしてた。
お金は貯めていたけど大学には足りないこともわかってた。
お金が欲しい。
夜遊びしてたら友達が増えた。
高校に行ってない子もたくさんいた。
同じ高校の子は誰もいない。
将来のためには今こんなことをやってる場合じゃないのは分かりきってたけど楽しかった。
気がつくとたまに吸うだけだったタバコが辞められなくなっていて、
耳にはピアスの穴が3個空いて、
ピアノのレッスンもいかなくなり、
夜家から抜け出して友達の家にいって
お酒を飲んで騒いだり酔い潰れてその場でみんなで雑魚寝して。
で、1人で朝起きて英単語テストの単語覚えながら学校行ってた。
そんな日の午前中はとにかく眠たくてぼーっとしたり保健室で寝たり完全にクラスで浮いていた。
遊びながらも勉強はしていたし最低限の授業には参加してたので何とか2年にはあがれた。
涼とは結局あれから会ってはないけど彼女が出来たらしい。
しばらくしてまた涼の時みたいに知らない人から電話が来た。
知らない番号から着信。
涼の時は怖かったけどこの頃はよくあった。
知らない番号からかかってきて女の子の時もあるし男の時もある。
感覚がおかしくなっていて全く怖くなかった。
誰?
とりあえずあいたいんだけど会えない?
会ったことある?
ないかもね…だから会えない?
なんで会うの?
理由必要?
いや、じゃあどこで?
どこでも迎えに行くよ。
わかった。
怖くはないけど面倒くさい。
それにナンパとかも嫌いであんまり知らない人とは遊びたくないし、最低限の保身はあったので行きたくはなかった。
夜遊びはするけど知らない人には簡単については行かない。
付き合った人以外は触れない。
私なりのルール。
だったら遊ばなきゃいい。
けど遊びたい。でも軽くみられたくないし傷つきたくない。
変な女だった。
変な女だったからかな?
とにかくヤンチャ系な男にモテた。
初めて電話が来た3日後。
指定した場所に男が現れた。
彼は車で来てタバコを吸って待ってた。
見た瞬間思った。
あ、イケメンかもしれない…
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