総理大臣には3分以内にやらなければならないことがあった

チンカス

第1話

ロシアのハゲことプーチンとの会談が決まった。しかし時間はたったの3分。3分しかプーチンは話さないらしい。俺は日本の総理大臣としてプーチンにカマさなければいけない。日本を守るためにもこの3分に命を賭けねば…


会談スタート。ルール、3分。ミッション、3分以内に外交を成功させる



プーチン

「ハロー」


プーチンは荒唐無稽にハゲていた。紛れもないハゲ。ハゲが独走していた。しかも現在プーチンはハゲのくせに世界からうざがられていた。まさにハゲの威信に関わる。ただでさえハゲはセンシティブだってのにプーチンはさらにハゲの価値を下げるハゲだった。プーチンはあまりにも無価値で迷惑なハゲすぎたのだ。これはさっさとこのハゲぶっ殺したほうが世界が平和になんだろ候補ナンバーワンのハゲとしてハゲ界隈の異名を一身にかき集めていた


あの目つき、ハゲ方…


やはり死んだほうがマシレベルに達しているハゲは一味違う。威圧感の次元が違うのだ。やつの流れに飲まれたら終い、こちらもハゲてしまう。ハゲのオーラに飲まれてはいけない


「ようプーチン」


俺とハゲ(プーチン)はがっちり握手した。この瞬間、プーチンの首をホールドして殺すことも考えたが、なにせプーチンの側近が怖い。割と調子こいたらすぐに殺されそうな側近が常にハゲのそばにいた


現在5秒経過。あと2分55秒しかない。急がねばならない。シナプシュ。プシュプシュ。急げ


「いい話があるんだプーティン?」


プーチン

「なんだと?」


そう言ってプーチンは小指で耳穴をほじった。プーチンはハゲのくせに小指の爪が長い。衛生的に不衛生だし早く死ねばいいのにと俺は思ったし早く死んでほしかった。爪垢とは爪の垢ではなく、その爪でかきむしって保管されたキンタマの裏の垢だったりするわけで、すなわち汚い。爪垢がある人間とは触れ合いたくない。消えてほしい。アホが。料理は禁止。爪ながい女とかやばい。あと猫。猫ってやつはクソバカでよく自分の体を爪でかきむしってやがる。猫の皮膚ってのはゴキブリと同じくらい汚いし、そんなもんと一緒に暮らしてるやつやばい。猫やばい


しかし俺には夢があった。猫丼屋を作りたいって夢が。吉野家や松屋、すき家を超える一大ビックビジネスだと確信した。猫はバカだけど子供はたくさん産む。たくさん産むしすぐにでかくなる。まるでマリファナみたいなもんだ。つまり食用にしちまえば食料自給率も上がって、低コストだし、なのに無限湧きさえ可能でエコだし、これは必ずや成功すると確信できた


「なんか最近世界の風潮がしゃらくせえからさ…」


プーチン

「ああ」


「俺とお前で北朝鮮全土、シャクっちまいません?」


プーチン

「なんだと?」


「打倒マクドナルド大作戦ってやつだよ」


プーチン

「なに?」


俺はプーチンがアメリカをうっとうしがってんのを熟知していた。そう、プーチンもアメリカを倒したいはず。俺もそうだ。アメ公どもから受けた原爆の傷はまだ癒えちゃいめえ。足掛かりを築くんだ



「最近のマック、調子のってね?」


プーチン

「ドナルドorジョブス?」


「ハゲ。両方だよ。あんな奴隷と家畜のエサみたいなもんに金かかるってのがそもそもおかしいし、ハゲもそう思わないか?つまりだ。俺らでタッグ組んで両方潰しちまやいいんだよ」


プーチン

「なんだと?」


プーチンはうろたえた。とぼけたツラしてやがる。あんなにも暗殺と虐殺をやりまくってるくせにこういうときはとぼけるハゲ。あざといハゲだ。ハゲのくせに、だ


「だから俺らで北朝鮮をぶっ潰すねん」


プーチン

「なに?」


プーチンはハゲのくせにやたらビックリしちゃったってジェスチャーをした。ハゲでもビックリすることがあるんだなあと俺は思ったが、いかんせん現在22秒が経過していた。タラタラ話してる隙はねえ。とっとと徒党を組まねばならない。世界の平和のためにも


「概要はこうだ。まずお前がミサイルや核兵器で北朝鮮を潰す。すると大量の難民がでる。それを全部日本で引き受ける。で、我々はその難民を全部とっ捕まえてドンドンセックスさせる。子供を産ませる。で、老いてる奴から順番に殺し、肉にし、加工し、ハンバーグにする。それを売る。どんどん難民達には子供を産ませる。どんどんハンバーグにきて売る。どんどん売れる。チェーン店化する。世界に進出する。お金、いっぱい儲ける。無限湧きハンバーガー。一個10円で売る。肉厚だ。肉はいっぱいある。マクドナルドを潰す。俺たち、いっぱい、金儲ける」



北朝鮮の難民を全てハンバーグにして全世界に売る。我ながら頭が爆発するくらいのいいアイデアだった。前代未聞だし、誰もやっていない芸術的なビジネスだった。そうして、なんやかんやでなんやかんやあり、なんやかんやしてたらブザーが鳴った。3分が経った合図だ


キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン


プーチンはハゲのくせに椅子から立ち上がり、ハゲのくせにこちらを一瞥して立ち去っていった


タイムリミットだった。俺はなにひとつプーチンとの会談で功績を残せなかった。日本を背負って立つ総理だってのに日本の役に立てなかった


その後、めでたくロシアと戦争になりましたが日本人はバカなので負けました。日本は滅びて見事ロシアの一部になりました

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

総理大臣には3分以内にやらなければならないことがあった チンカス @chin_cus

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ