植民住宅内見ツアー

ねこ大名

住惑星内見ツアーの実態

 この度、未踏惑星への移住可能性を探るの企画で、『住惑星内見ツアー』に移植移民希望者という番組側の設定で参加した者だが、腹立ちまぎれにこの手の企画の不誠実さといい加減さ、杜撰さについて一言申し上げておきたい。

 一応リアル惑星移住の問題点(恒星の周期、日照時間、地形や土壌、岩石の構成、水源、植生、動物の生態系、敵対先住民の有無など)をありていに列挙してはいるものの、結果ありきのご都合主義も凄まじく、確たる証拠もない「科学的実証済」後の結論として、「住めない星はない」との大手不動産屋(別名惑星転がし)のキャッチコピーに収斂するよう体裁が整えられた「痛い」番組作りに、三流の詐欺師が醸し出すうさん臭さの臭気が横溢、まさに噴飯物の仕上がりになっていることは、当番組で「小馬鹿にして笑おう」と待ち構えている諸兄におかれては最早大前提になっていると思われる。

 そもそも不動産屋の言う通り「住めない星はない」や「どこでも天国」といったキャッチコピーが掛け値なしの真実なら、人気不人気の物件の格差が生まれるわけがなく、人口の偏りすら生まれないであろう(こんなことは子供が考えてもわかることだ。つまりどう考えても住むにはふさわしくない呪われた土地があるという証左である)。

 また本当に未踏惑星への移住を希望したいなどという輩がいるとすれば、そいつは相当の喰いつめ者であり、金も信頼のかけらもない盗人以外にあり得ないと確信する。

 しかしながら今回このツアーに参加し、貴重な知見を得たと思えることがひとつだけあった。

 ここから特に場所は言わないが、そう遠くはない星系のちっぽけな星で、記録がないくらい昔に植民、既に遺棄されたと思われていたが、我々を乗せた調査船が汚物処理に立ち寄ったところ、まだ残存し、「生きている」居留民らを発見した。記録では内戦により信じられない位に放射能汚染された星で、確か地球とか言ったかな。

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植民住宅内見ツアー ねこ大名 @bottleneckslider

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