血まみれの慣れ

AUGA(オーガ)

第1話 概念

雷雨伴う夜

とある洋館に向かうための鍾乳洞


雨と共に汗が出る

ジメジメとして鬱陶しい


勝手に始まった

奴らとの戦い


装備は、サバイバルに用いるような

湾曲したナイフ


こんなモノでアイツらに挑む?


なぜ?なぜなんだ?

俺はなぜこんなところにいるんだ!?


昔の記憶も、何もない

突然目が覚めた瞬間の描写


ふざけるな!


自分の意思と反するように

足が動き、襲われる


血飛沫をたて、奴らが倒れる


持っていたランタンがそれによって消えた瞬間


恐怖と共にふと気がついた!


「そうだ!これ…ゲームの中じゃん!」


あまりの恐怖により

ホラーゲームの主人公、果敢に化け物に挑んでいくゲームのプログラムにバグが生じた。


彼に自我が宿ったのだ


これはゲーム世界でプレイヤーをほったらかしにし

ていく物語。


「そもそも何で俺が戦うの?」

苛立ちと共に考える主人公

ジェイス


女救うとか、自分の子供救うとか世界を救うとかなら解るよ

100歩譲って

なんで誰かの悪巧みを俺が正すの?


愚痴をこぼしながら

進み出したジェイス。


突如現れた、人を喰らうゾンビ達


「もういいよ!お前らも!」

ゾンビ達も唖然とする!?


「しつこいんだよ!毎回ア~って喉枯れた声で言ってきやがって

飽きたわ!

ついでに言ったら血も慣れたわ!

てめえらは不満じゃねぇのか?!」


見つめ合うゾンビ達

なぜ自分たちは怒られているのか?…


普段のプログラム上では

戦闘が開始されるのに

説教を始め出した。


言葉を喋れるはずのないゾンビ達も

「イャ~ア~そう言われても…

一様ワタシらも仕事という建前ですので

あなたを襲うと言うのが

上から言われてまして…」

優位に立ってるはずのゾンビ達が

あまりの逆ギレに

クレームを処理する、電話対応並みの丁寧な対応を見せた。


しかし、バグったジェイスはもう止まらない!


ついには正座し

俯くゾンビ達…


中にいた、1人の女のゾンビは泣く始末…


リーダー格のゾンビが

優しく背中をさすり、慰める。


「あなたは、何が目的なんですか?

これはゲームの中であり、あなたには自我が芽生えた…あなたの目的を教えてください…」


「お前らも、ステージも生ぬるい!

進歩がねぇんだよ!

使い古されたテンプレートみたいに

王道で楽しめるかよ!


お前らと一緒に

このゲームをもっと怖くする!」


ゾンビ達も首を傾げる


「お前らのボス呼んでこい!

今から会議するから

今すぐここに呼んでこい!」


狂ったかのように

プレイしていくうちに正体がわかっていく

ボスを最初のうちから呼び出すと言う


過去類も見ない、奇行に走ったこのゲーム世界


彼が目指すものはなんなのか?

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