光を抱く雲

アオイロノペン

第1話

光を抱いた雲ほど

美しいものは無い

悲しみを抱いて生きる人が

美しいように


だって

愛しているから

悲しみを抱いているのでしょう

だって

愛しているから

悲しみが暴れて心痛くても

ぎゅっと抱いて

抱きしめているのでしょう


朝露を湛えた花ほど

美しいものはない

涙を堪えて生きる人が

美しいように


だって

愛しているから

涙を堪えているのでしょう

だって

愛する人には涙を見せずに

堪えているのでしょう

そっと

震える息を吐きながら

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

光を抱く雲 アオイロノペン @blue-ink-pen

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ