4 本人はいつも蚊帳の外

4-1


 ゴードンはくしゃく家の直系は、男女問わず、いつの時代もけつぶつぞろいである。

 土地がせ鉱物資源もなく、ひんみん街に人があふれ、再生はもはや不可能とだれもがしり込みした、外れの領地。

 それでは私がと当代のゴードン伯爵が手を挙げ、ばやさくを打ち、わずか五年で黒字に押し上げた。

 貧しさにきんりんの領地へ流出した領民もじょじょもどってきており、昨年ついに最後の貧民街が解散し、今や国内の一大都市になりつつあると言っても過言ではない。

 伯爵夫人もまたぼんで、貴族の子女が通う王立学園をれいじょうながら首席で卒業するやいなや、かたむきかけていた実家の財政を立て直したけつぶつ

 その最中さなか、当時財務長官を務めていたゴードン伯爵に出会いこいに落ち、その勢いに尻込みしていたゴードン伯爵をついには落とし、貴族にはめずらしくれんあいけっこんをしたことは有名な話である。

 それでは、ちゃくなんのアレクはどうかというと、こちらもまた同年代の貴族達から頭一つ飛びぬけてゆうしゅうで、両親と同じく王立学園を首席で、それも異例の飛び級で卒業した四年後、の若さでさいしょう補佐にばってきされた。

 天才と名高く次期宰相ではともうわさされるが、そこは権力へのしゅうちゃくがなくマイペースなゴードン伯爵家。

 しゃくぐ際は、なんの未練もなく中央政治から身を引き、のんびりと領地経営でもするのだろう。

 残る注目株は長女ミリエッタ……なのだが、まったくもって表に情報が出てこない。

 飛び級での卒業を祝うため、アレクのもとをおとずれたトゥーリオこうしゃくがそれとなくさぐりを入れると、妹の優秀さをめそやした。


「私が特別な訳ではありません。妹も同様に、幼いころから同じカリキュラムを難無くこなしています」


 それではとトゥーリオ公爵がゴードン伯爵家におもむいてみれば、大層わいらしいれいじょうが分厚い専門書を片手に数人の家庭教師を相手取り、難無く数か国語をあやつりながら討論をしている。

 ためしに王国史のすみに書かれた百年以上前の暴動について、えて内容をかいざんして質問をしたところ、があるとてきした上、『先の大戦における諸国からのなん民受け入れに係り、法制度がじゅうぶんかれていない事にたんを発する』と所見までえてくれた。


「ええと、前提があいまいですと、導かれる結論に価値はありませんので……」


 申し訳なさそうにおずおずと指摘し、何故なぜか少し自信なげに目が泳ぐのはごあいきょうか。

 では自分であればどのような形で政策を進めるか、思いつくまま述べていくじゃっかん十一歳の伯爵令嬢。


「もう少しねんれいが上であれば、ちがいなく王太子のこんやく者に選ばれたであろうが……これはかつな貴族に、ましてや国外にえんかせる訳にはいかない」


 あわを食って四大公爵会議で議題に上げると、「一度会ってみたい」とみなが希望しゴードン伯爵ていへとそろって赴くや否や、王国法をすべてそらんじ、年に似合わぬ見識の広さ、たくえつした政治感覚におどろき、あっという間にとりこになってしまう。

 人材がかつ気味の昨今、すぐれた人材は有用である。

 来年は中等部に入学する年齢か……と頭をなやませる四公達。

 王立学園は優秀な者に等しく教育の機会を提供するため、身分による学園内でのゆうれつは校則で禁止されている。

 平民と貴族、ぎょくせきこんこうの生徒が存在するところに、このぼう……いらぬそうどうを引き起こしかねない上、力ずくで手に入れようとする者も出て来るだろう。

 カリキュラムの構成上、常に護衛を付けるわけにもいかないし、と頭をかかえる。

 幸い本人が、進学はせず領地内でより高度な勉強を続けたいと希望したようなので、それではと各公爵家から優秀な家庭教師をけんする。


「同年代の令嬢達と話が合わず、なかなか友人が出来ないと聞いているが、我らのむすめぼうけいの令嬢できわって優秀な者であれば、もしかしたら話が合うかもしれない。進学しないにしても友人はいたほうがいだろうから、つかえなければ交流を持たせよう」


 思いもよらぬはいりょに、「おづかい感謝いたします」と頭を下げるゴードン伯爵。


「また重ねて申し訳ないのだが、この子の婚約ついてはどうするつもりだ?」

「まだ、何も。王立学園に通い、これはという本人の希望があれば、せんなく受け入れるつもりでいました」


 家同士の政略結婚も少なくない中、これだけハッキリと明言する当主はそういない。

 デズモンド公爵は同じ娘を持つ身として、かんたんの息をいた。


「これほどの御息女であれば四大公爵家のいずれかと縁付かせたいが、どうだろうか」

「大変光栄なお話をありがとうございます。ミリエッタはおだやかでやさしい気質なのは良いのですが、如何いかんせん気が弱く、ごういんな手法を取られるとおそらく性格上断れません。私が願うのは娘が幸せであること、この一点のみです。あいしょうもあるため、本人が婚約に前向きになり、自ら行動を起こすまでは見守ってあげて欲しいのですが可能でしょうか」


 その言葉に四公は、おのおのうなずき視線をわす。


「承知した。我らのむすを各々一人ずつ候補として選出し、そこから選んでもらうとしよう。また、ミリエッタじょうが自ら声をけるまではを禁じ、見守るにとどめると約束する」


 ゴードン伯爵が頷き、ひとまず同意が得られた事にトゥーリオ公爵がほっと胸をろすと、今度はオラロフ公爵が口を開いた。


「出来れば、選出した候補を平等に見てもらいたいのだが……例えば、デビュタント後に我らがしゅさいする夜会に出席してもらい、機会を得るのはどうだろう」

「それは名案だ。候補がしぼられている以上、接点を持たせるのはむずかしくない。ミリエッタ嬢が動いた時を起点とし条件を解除の上、各々せっしょくを可とするという流れでよろしいかな?」


 オラロフ公爵の言葉を受け、トゥーリオ公爵がそう提案すると、ゴードン伯爵は少しの間考え込むように目をつぶり、そしてゆっくりと口を開いた。


「……では、期限を決めても宜しいですか? 十九歳の誕生日までは、その条件で本人に選ばせましょう。ですがそれまでに話がまとまらなかった場合は、父である私が認めた者と婚約をさせたいのですが、如何いかがでしょうか」


 期限を切らねば、なしくずしに話を進められかねない。

 ゴードン伯爵が父として決めると明言すれば、後は如何様いかようにでも本人の希望に添った令息と添わせることが出来る。

 四公を相手取り、最後の一線は決して退かないゴードン伯爵に苦笑いがれるが、これだけじょうしてくれたのだから、さらに求めるのはこくというもの。


「よし、では決まりだ。期限はミリエッタ嬢が十九歳の誕生日をむかえる日まで。そして必ず本人の意志を尊重しよう」


 そうしてミリエッタは王立学園には入学せず、四公自ら選んだ家庭教師に学びを得た。

 社交の場にもいっさい姿を現さず、限られた友人と交流する以外は領内にもり、デビュタントを迎えたのである。


 ついにおもてたいに姿を現すのかと、その登場を楽しみに待ち望む人々。

 四公の令息達も同様で、きょうしんしんなオラロフ公爵家の嫡男キールを筆頭に、「どうせ優秀さをひけらかし、ごうまんで鼻持ちならない御令嬢にちがいない」と言いつつ、どこか落ち着かない様子の最年少、ラーゲル公爵家次男のイグナス。

 そんな二人を目のはしに留めながら、「まぁよくある話だな」と達観するデズモンド公爵家の嫡男ルーク。

 お前はどう思う? と視線で問われるが、幼い頃から交流のある三公の令息達とは異なり、ジェイドにはこんの兄がいる。

 トゥーリオ公爵家からは兄が候補として選出される予定のため、自分には関わりの無い話として聞いていた。

 そもそも四公が絶賛するような優れた御令嬢……しかも、ゴードン伯爵家の御令嬢が、公爵家に生まれただけのへいぼんな自分に興味など持つはずもない。

 王立学園に通う必要すらないさいえんであれば、ジェイドのように他人にれっとう感をいだいたり、自分がいやになったりなどする訳もなく、自信に満ち溢れているのだろうと見る前から胸焼けがしそうである。

 各自バラバラになると目の色を変えた令嬢達に囲まれるため、かべぎわに四人で固まり雑談に興じていると、兄アレクのエスコートでミリエッタが現れた。

 すべてがなぞに包まれたゴードン伯爵家、しょうちゅうたま

 ひなぎくのようにれんな姿とその立ちいのらしさに、並み居る貴族令息達は何とかして接点を持ちたいと願うが、『原則、接触不可。つ婚約者候補は四大公爵家、ゆかりの者に限る』と、公爵達が権力をチラつかせながら揃って条件を出すものだから、ヤキモキして見つめる事しか出来ない。

 その美しさに会場中がくぎけになる中、高らかにファンファーレがひびき、国王一家が入場した。

 開会のあいさつが終わり、国王陛下とおう陛下、そして王太子が座すると、本日の主役である令嬢達が順に挨拶を行う。

 ミリエッタも同様に挨拶を終え、安心したように口元をほころばせると、春の日差しのようなやわらかいほほみに、会場のあちこちからためいきが漏れた。

 演奏が始まりアレクとファーストダンスをおどっていたが、きんちょうのあまりステップを間違え足をけてしまったらしく、遠目にもしゅんとしている様子が見て取れる。

 たんに顔が赤く染まり、泣きそうにまゆを下げながらずかしそうにうつむく様子に、彼女ほど優れた子でも緊張で間違えることがあるのかと、ジェイド達は興味をそそられる。

 婚約の話もあるので、そのまま四公の令息達のもとへ挨拶に来るのかと思いきや、ミリエッタは何故かアレクに連れられ、会場の隅に移動してしまった。

 ジェイドとキール、イグナスの三人はおもしろそうに視線を交差させ、かべもたれていたルークを引っ張りサササと近付くと、こっそり耳をそばだてる。

 兄のアレクに「つらいならもう帰るか?」と聞かれしゅんじゅんするものの、「間違えて恥ずかしいし緊張で手足がふるえますが、でも最後までがんります」と、少しベソをかきながら告げる姿がなんともいじらしい。

 思っていたのとちょっと違うぞ、と皆一様に感じたらしく、ぜん興味がいたのか前のめりで見つめる四公の令息達。


「壁の花になると可哀かわいそうだから、ダンスにさそうのは許可されているんだっけ?」


 決意を新たにしたものの、不安気にひとみらすミリエッタをじっと食い入るように見つめていたジェイドが、不意にポツリとつぶやいた。

 ついさきほどまで、どうせ兄が婚約者候補だからと他人ひとごとのような顔をしていたのに、急に興味を示し始めた友人に驚く三人の令息達。

 次の演奏が始まるや否や真っ先にミリエッタのもとへと歩み寄り、ダンスのもうみをするその姿に、キールが思わず吹き出した。

 二人で踊り始めたまでは良かったが、間違えないよう緊張しているのか足元ばかりを見つめ、ジェイドが話し掛けても気もそぞろ、といった様子なのが見て取れる。

 演奏しゅうりょう後、ぎこちない微笑みをかべながら、たどたどしく礼を述べるミリエッタの姿が何やらきんせんれ、それでは自分達もと続けて三人の令息達もダンスを申し込んだ。

 ジェイドの時と同様に、踊っている最中は全く目が合わず、あいづちも心ここにあらずといった様子なのだが、やはり演奏が終わると緊張にうるむ瞳をせがちに向け、ぎこちなく微笑みながら感謝の言葉をおくられる。

 令嬢達に言い寄られるのは慣れているはずなのに、先程ベソをかく姿を見てしまったからか、あまりにけなな様子に心を揺さぶられ、胸が高鳴った。

 公爵家の四令息と踊り終える頃には緊張が限界に達したのか、半ばパニック状態で兄に連れられ会場を後にするミリエッタ。

 前情報とのギャップに驚き、その姿がまた可愛くて、四人は思いの外楽しい時間を過ごしたのである。


 これまで、必要最小限の事だけをこなしたいな日々を過ごしてきたジェイド。

 気難しくめっに人を褒めない父が手放しで褒めるにもかかわらず、終始自信無げに瞳を揺らしていたその理由が知りたくて、デビュタントでベソをかきながらも踊り切った健気な姿が忘れられなくて、何とか彼女に近付く方法はないかと策をめぐらせる。

 毎週同じ曜日、同じ時間に王立図書館へ足を運ぶと耳にしたが、危機感が足りないのか護衛がうすであるらしい。

 これは、あまりに不用心なのではないか?

 何かあってからではおそいと黒いがいとうに身を包み、フードをぶかかぶって顔をかくし、けながら王立図書館にあししげく通い、人知れずミリエッタを護衛し続ける。

 案の定、力ずくでモノにしようとするらちやからもおり、道中の護衛を手厚くするようゴードン伯爵に手紙を送りつつ、任務で外せない時は私費でやとった護衛をつけ、何とか事なきを得ていた。

 そうこうするうち、ミリエッタがデビュタント後初めて夜会に出席すると耳にし、もしかしたら話をする機会があるかもしれないと喜び勇んで参加したのだが。

 四公による行動制限がかかっているため迂闊なことも出来ず、貴族令息達はチラチラとぬする事しか出来ない。

 理由も分からずこつに避けられ、不安気に俯くミリエッタ。

 どうか声を掛けて欲しいとうったえるように強い目線を送っても、ビクッとおびえたように身体からだを震わせ、目をらされてしまうばかりである。

 また逸らされてしまったと他の三人に小声で伝えると、それを遠目で見たミリエッタが傷付いたような顔をするので、もうどうしたら良いか分からない。

 結局その日はずっとアレクと共に過ごしていたのだが、それ以来一度も夜会でけることはなかった。

 何か病気にでもなったのではと心配になり、だが王立図書館へは相変わらず通っているため、理由が分からずジェイドの不安にはくしゃをかける。

 たより、ゴードン伯爵家で働くじょわたりをつけ内情をうかがうと、ハンナという古参の侍女がミリエッタのしんらいを得ており、事情を知っているかもしれないとのことだった。

 もしミリエッタが心配な状態なのであれば、異なる立場で出来る事があるのではないかと協力を申し出ると、ハンナも同様にミリエッタを心配していたらしく、すぐに協力態勢を取ることが出来た。

 何故それほど自信が無いのか。

 四公をうならせるほどに優れた才覚があり、会場の目を釘付けにする程の美貌を持ちながら、何故自分を平凡だと思っているのか。

 領地に籠もって過ごした幼少期と、人付き合いが上手うまくいかなかった経験に加え、彼女を取り巻くかんきょう要因のとくしゅさが窺える。

 定期れんらくでおたがいの情報をすり合わせ、ハンナに内情を聞けば聞くほど、進学の件と婚約に係る取り決めは悪手だったのではないかと思え、彼女の才能に目がくらんだ周囲の大人達にも腹が立つ。

 天才とも名高い兄に勉強を教わり、かくして落ち込む事もあるが、それでも毎週図書館に通い「何か自分にも役に立てる事があるかもしれない」と、希望を捨てずに頑張る彼女のいっしょうけんめいさに尊敬の念を抱き、そのひたむきさにますますかれていく。

 優秀な兄と比べられ、重圧に負けて努力をほうしたジェイドとは大違いである。

 めぐまれた環境で好きな事をするのが許されているにも拘わらず、努力もしないままあきらめ、兄に劣等感を抱いていた自分が恥ずかしく、情けなくなってくる。

 初めはただの興味本位だったはずが、気付いた頃にはすっかり心をうばわれ、気が付けば彼女の事を考える日々。

 女性を本気で好きになるなんて、自分には訪れない夢物語だと思っていたのに。

 そして『が相手の恋物語に憧れている』という話を耳にしたジェイドは、それならば騎士になって彼女のに映り、かたわらに立てる男になりたいと、騎士になる決意をする。

 まずは、これまで通り父の仕事を手伝う傍ら、騎士を目指したいと家族に宣言をし、自分にとっては難関だが、騎士試験に合格したら兄の代わりにミリエッタの婚約者候補にして欲しいと父にじかだんぱんをした。

 いつも無気力なジェイドが必死に説得する姿に心を動かされたのか、何とか許可を得て、もう特訓の日々が始まる。

 軍事の要、デズモンド公爵家に押し掛けて半ば無理矢理りし、猛然と身体をきたえ始めすぐにその才能を開花させると、わずか一年半でじょにんされ、騎士団へと入団する事が出来た。

 特別な才能があるわけではない、おそきの騎士だと重々自覚している。

 だが同様のおもいを抱きながらも頑張ることをめず、学び続けるミリエッタを図書館で目にするたびはげまされ、それに支えられるように、ジェイドもまた努力を重ねた。

 絶え間ないたんれんあとしされるように騎士団内でメキメキと頭角を現し、ついには王太子のこの騎士に抜擢されたのである。

 そんな時ハンナからの定期連絡で、「もう誰でもいい」とミリエッタがなげいていると知り、父のしつ室を訪れ、もっと別のやり方にへんこうして欲しいと猛然とこうするが、もう決まった事だからと全く聞き入れてもらえない。

 声を掛ける令息がいないのは、ミリエッタのせいじゃないのに。

 今すぐにでも妻にめとりたい男はここにいるのにと、ままならない現状にみしながら、考えること数週間。

 タイミング良く騎士団の公開演習で御令嬢からハンカチを渡されそうになり、上手に話し掛けられないならこの方法が使えるのでは、とひらめいたジェイド。

 そういえばゴードン伯爵夫妻への接触は禁止されていなかったと思い至り、ミリエッタが図書館通いで不在のタイミングをねらい、勢いのまま伯爵邸を訪れる。

 こうして『出会いのハンカチ』を伯爵夫人に提案したのがくだんの夜会の十日前。

 彼女の横に立ち、幸せにするのは自分であって欲しいと願わずにはいられない。

 いつか感謝と共に伝えたいのだ。

 君のおかげで、自分は変われたのだと。


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