第14話マンネリ解消

 配信を始めてから約2ヶ月が経った。視聴者の人たちは楽しんでもらえているようだが、個人的にはもう既に同じようなことしか配信していなくてマンネリなのではないかと思っている。正直まだ深層の2階層以降など行ってしまうとネタのなくなる速度がどんどん加速してしまうのでまだ行かないでおきたいとも思っているので本当にマンネリだなぁと感じる。

 そんなことに悩んでいながら軽く自分のYを眺めていると一つ気になるDMが自分のところ来ているのが見えた。


「、、、高天さん?」


 俺が配信を始めるきっかけとなった高天さんという配信者の人がDMを送ってきていた。


「どんな内容なんだろ、、、」


 興味本位で覗いてみるとお願いしたいことがあるので後日会えませんかとのことだった。この界隈にまた入ることになった理由の人だし、それに最近マンネリなのでなくすためにどうにかならないかの相談でもしたいので快諾することにした。


 後日、高天さんと俺でお互いの近所の喫茶店で話をすることになった。この喫茶店は個室があるそうでそこの予約をしておいた。


「こんにちは」

「こんにちは」

「予約してもらっちゃってありがとうございます」

「いえいえ大丈夫ですよ、それに俺はもう成人していますしね」

「それでは早速本題に入っても良いですか?」

「もちろん大丈夫ですよ」

「分かりましたそれで本題なのですが、私のことを強くしてもらえませんか?」

「強くですか?」

「はい、私は妹と二人暮らしをしていて一応保護者はいるのですが一切お金などを出してくれることはなく、バイトだけだと貧しい生活になってしまうので妹に少しでも良い生活をしてもらうために配信をやってさらにお金を稼ごうとしているんです。それにこの配信活動で強くなれれば深くの素材の売却が出来るようになった時にさらに稼げるようになるので強くなりたいんです。最後の理由としてこの前死にかけたからですね」

「なるほど」


 そういう話なら時間もあるので受けることにした。


「分かりました、いつにしたいですか?」

「良いんですか?」

「はい、自分も最近マンネリだなと感じていたので」

「ありがとうございます!それでいつにするかですが、平日は学校があるので基本は祝日でお願いしたいのですが」

「分かりました」


 今日は木曜日なので来週の土曜日と日曜日に特訓配信のようなものをコラボですることになり今日はその場で解散した。


「よーし明日のために、ちょっと準備するか」


 そう呟いたあと家でとある魔法を作ることにした。


「えーと、、、あと残りは、、、うんこれくらいなら大丈夫かな」


 金曜日に使えそうな魔法を作ったのでそれの試運転をする。


「場所は下層にしようかな」


 下層に移動できたのでその魔法を使う。


「『クリエイト・モンスター』」


 あまりに安直な気がするがまあそこはどうでも良いとする。


「うん、割と思い通りの魔法になったかな、じゃあ倒すか」


 その後5体ほど作ったゴーレムは5秒で頭を砕いておいたがどれも素材を落とさず跡形もなくなくなった。


「問題はレベルが上がるかどうかだが、、、どうにも俺には経験値が入らないんだよなぁ、まあでも戦闘経験は積めるだろうし俺が出したモンスターだから入らない説があるしとりあえずはいいかな」


 とりあえず必要最低限の検証が終わったので最後に気になることを検証することにした。


「配信でやるのもよかったんだが事故の可能性とネタバラシ的なことになっちゃうからな先に調べておかないとないとな。でもその前にボス部屋でやるか」


 そこから俺は下層一階のボス部屋でクイーンビーを殲滅しその部屋の中央でこの魔法の限界レベルの魔力を込める。

 すると魔法陣にありえないほど発光しそこから出てきたのは皮膚全体にゴーレムのような鎧をまとい、その隙間からは羽が4枚生えていて、顔は虎しっぽに蛇、足は8本のキマイラらしきものが召喚された。


「おおぉこいつはなかなか」


 瞬きをした次の瞬間気付けばキマイラは目前に来ていた。


「うわぉ」


 それを間一髪で避け、カウンターでかなり強化した拳を叩き込むが装甲と火花を散らすだけでダメージは通らない。


「まずはしっぽからかな」


 幸いしっぽはそこまで硬くは見えないので、まず削れるところから削っていくことにした。


「てかこいつ普通に最低でも深層最終ボスぐらいの力はあるな」


 すぐさま背後に移動ししっぽに攻撃を加えようとするが何かの煙を放ってきたので一旦距離を取り刀を投げる。

 すると刀がただの石と化してしまった。


「石化ブレス持ちかよ、まあいいや『サイクロン』」


 魔法で煙を吹き飛ばしそのすきに刀でしっぽを切り落とす。


「おっしこれでおけかな、しかもふらついてくれてるし」


 どうやらしっぽを失ったことでバランス感覚がなくなり立っているのも難しくなったようだ。いまだに速い速度で動きまくってはいるが攻撃は当たらず部屋の中を駆け回っている。


「動くのやめて能力攻撃に変えたか」


 今度は空に浮かんで虎の口から風、炎、土の三属性の攻撃がすさまじい速度で飛来する。それの隙間を縫って接近刀で首当たりを斬るが流石に硬くちょっとしか斬れなかった。


「たくもーほんとに硬いなぁ」


 それからかなりの魔力を使った障壁を展開し刀に魔力を貯める時間を稼ぐ。

 本来なら5分くらいもつはずなのだが、


「4分かぁ、まあいいやもう十分だ」


 魔力を込めた刀を力任せに強引に振り抜くするときれいに首が上方向に飛んで行った。


「まあ限界はこれくらいなのは分かった」


 このレベルの運用が出来るのであればこの魔法に特に問題は無いので検証を終わりにした。


「教えてることを考えておくか」


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あとがき

ここまで読んでくださりありがとうございました!!

このキマイラもどきで一本の配信の話を作るのは難しそうだったのでここで入れさせてもらいました。

そして約150000PV、2600フォロー、900の星ありがとうございます!

あと、次回は掲示板になりそうです。話の入れ方が下手な気がしますが温かい目で見てください。

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