第9話買い物

「てか前回の配信どうなってるんだろ、、、」


 そして俺が手元にあるスマホから自分のアカウントを見てみると


再生数→約1300000 高評価数→訳70000 登録者数→98000 


 と、初配信の後とは思えない数字が記録されていた。


「こ、こんなに?」


 それに怖くなったので


「と、とりあえず気分転換に前回の素材を売ったお金を持って買い物にでも行こうかな?」


 前回の探索配信で得た素材を売ったことでかなりのお金を手に入れた俺は昔行っていた探索者用の店に行くことにした。


「ここに来るのも久しぶりだな半年くらいか?なんか面白い物でもないかなー」


 そうして俺はその店を回って商品を見ていく。


「武器は良い物が揃ってはいるんだがなー、、流石にと並ぶような強い武器は無いかー、でも使える場面が限られるらかな」


 武器コーナーには特にめぼしい物が無かったので防具売り場に移動する。


「お!これ魔力が良く通るパーカーかどれくらい通るんだろ?」


 それを検証するためにそこら辺にいた店員に話しかける。


「このパーカーどんな感じで魔力が通るか試してみても良いですか?」

「そのパーカーと同じ材料の布にならそういうことはできるようになっています」

「それで試してみても良いですか?」

「はいもちろんどうぞ」


 そして少しして店員に渡された30cm四方の布に軽く魔力を通してみるが


「、、、」

「どうでしたか?」

「ありがとうございます。参考にさせていただきます。これは返しますね」

「はい」


 ちょっとこれだとまだ微妙だったので買うのはやめておいた。そして防具売り場をもう少し見ていると武器コーナーの方が少し騒がしくなっていた。


「他にチャレンジする人はいますかーー!」


 どうやら何かのチャレンジ企画をやっているみたいだ。ちょっと気になったので顔を出してみる。


「このアイアンワイバーンの鱗を魔力を使わずにヒビを入れた人には20万円の賞金です!挑戦には5万円が必要ですがやる人は他にいますかー?」


 俺はアイアンワイバーンの鱗にヒビを入れるチャレンジをやってみることにした。


「すみません、俺もやってみていいですか?」

「もちろんです!じゃあ挑戦料金の5万円を下さい」

「はい、これです」

「はい!ちょうど!」

「じゃあ始めますね」


 そう言って鱗の正面に移動し拳を構える。そしてその鱗を後ろから掴みながら殴りつける。するとバキッと大きな音を立ててへし曲がっていた。


「これで良いですよね?」

「は?、、、あ、はい。ど、どうぞこれが20万円です」

「ありがとうございました」


 お礼をして俺はその場から離れた。


「よしよし、臨時収入も入ったな」


 防具売り場は先ほど確認したがあのパーカー以外に良さそうなのがなかったので今度は道具売り場に移動することにした。


「でもなぁあのパーカーの性能がもうちょっと良ければなぁ。動きやすそうでよさそうだったのに」


 ない物ねだりしてもどうしようもないので大人しく道具売り場に移動した。


「面白そうなのはないかなー」


 道具は実践的でなくても面白い物があることがあるので今だと配信のネタに使うが配信をやっていなかった頃でも買っていたりすることがあった。


「お、これとか面白そう」


『あなたと同じ実力の相棒はいりませんか?コピー人形』


 おそらく文脈から考えるに自分のコピーを作れるアイテムなのであろう。


「値段も1万円と安いな、、、でもなぁこういうの微妙だったりするからなぁ、でも面白そうではあるか」


 他にもレベルに上げにとか言ってモンスターを呼ぶアイテムがあった。ちゃんと浅い階層でお使いくださいと書いてあった。


「めっちゃ余ってるし買ってみるか、、、って大安売りしてて草」


 1000円で売っていたので3本ほど買ってみた。


「で、こっちが魔法の威力を上げるポーションか、、、気になるなぁ、高いけど買っちゃお」


 5万円で売ってあった。高い気もするが気になったものは仕方がない。


「他は特に気になるものもないし、、、最後にあの店寄ってから帰るか」


 30分後


「やっぱここら辺狭いなぁ」


 俺は路地裏にあるとある店来ていた。


「ウィーッス。お邪魔しまーす、、、ってうわっ」


 その店の地面には様々な防具や武器が散乱していた。危なすぎん?


「おいおい全く地面に武器を置くなって何回言ったらいいんだよ、、、」

「片づけるのが面倒だからな、そして随分久しぶりじゃねえか黒」


 その店の奥から顔を出したのは目に隈が出来ているヒョロッヒョロの男だった。


「で、俺になんの用だ?」

「いやあさそろそろ市販の装備だと買いなおすのが面倒になったからもっと良い装備と武器が欲しくなったんだよ」

「それなら昔に作ってやっただろうだろうが」

「それはとっくの昔にぶっ壊れたり無くしたのをお前は知ってるだろうが」

「それもそうか」


 こいつは唐木創からきつくる生産職ならコイツの右に出る奴を知らないぐらいには凄腕の生産職だ。コイツは俺の友達でダンジョンを攻略している時に装備やら武器やらを作ってもらううちに仲良くなった。ちなみに偶に作った装備を売ってを生計を立てているそうだ。コイツは生産系のユニークスキルをダンジョン発生時から既に持っていてそれが中々にチートなのである。


「で、作って欲しいやつだが装備がパーカーで出来るだけ硬いやつが良い、武器は刀でなんか丈夫だったら何でもいいや」

「おけ、ちょっと待ってろ」


 すると創は店の奥に行った。そして5分ぐらいすると戻ってきた。


「すまんがその要求で良いやつだと三つほど素材が足りない」

「何が足りないんだ?」

「えーとなぁホワイトリザードの皮が3つと合金にするからミスリル5kgとオリハルコン7kgかな」

「魔石系は必要ないのか?」

「あー魔石系ね、、、うーんちょっと大きめやつ一つあれば刀の方がちょっと良く出来るかも」

「分かった、出来るだけ長持ちさせたいしそれも取ってくるから頼むわ」

「で、報酬は300万とちょっと珍しい魔石が欲しいかな」

「曖昧だなぁ、、、あ!そうだ。これとかどうだ?」

「なになに」


 そして俺はアイテムボックスから周りが金色に輝いている魔石を取り出した。


「これさぁ前にイレギュラーが出てきたときに取れた魔石なんだけど」

「、、、、、、」

「どうだ?」

「うんうんこれなら良いよ。お前の装備にもちょっと組み込んどいてやるよ。直径30センチもあればそれでもおつりがくるし」

「サンキュー、じゃあ足りないお金と素材取ってくるわ」

「じゃあなー、最後に、配信頑張れよ」

「知ってたのか、、、」

「まああんなに話題になればな、でも3年越しだがやっと叶ったじゃねえか」

「そうだな」

「その記念も含めて作ってやるから楽しみにしてろよ!」

「まあまだ素材足りないみたいですけど」

「うるせぇ」

「でもありがとな」

「まあ俺の唯一の友人みたいなもんだからな」

「お前悲しいな」

「言うな」

「じゃあな」

「ああ、じゃあな」


 久しぶりに会った友人に別れを告げ俺はその店を出た。


「せっかくだし雑談作業配信みたいな感じにしてみようかな」


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あとがき

ここまで読んでくださりありがとうございました!!

5万PVと1500人のフォロワー突破ありがとうございます!

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