偉人の辞世の句。偲び詠、讃え詠

第3話 武蔵坊弁慶と源義経 辞世の句

六道の　道の巷に　待てよ君

遅れ先立つ　習いありとも

　　　　　　　　　武蔵坊弁慶

[現訳]

冥土の途中でまっていてください、

たとえ死の順番に前後があったとしても。

[語訳]

六道＝ろくどう　又は六道輪廻

仏教用語

人を含めた命のある全てのものが、車輪のように廻る六つの世界のこと。

三悪道＝地獄道　餓鬼道　畜生道

三善道＝天上道　人間道　修羅道　

後の世も　また後の世も　めぐりあへ

染む紫の　雲の上まで

　　　　　　　　　源義経

[現訳]

後世も、また後世もめぐり逢おう。

あの紫に染まった雲の上の浄土まで(一緒に行こう)。

[語訳]

浄土とは仏が住む清らかな国のこと