第27話 ザ・外へ!
大体のスキルや称号を調べ終わり、最後の最後に残していた…………『雷獣』。
レベルアップしているが、今までの駄目っぷりに期待はしてなかった。
どうせ、また攻撃技はないんだろ?
技名が『雷豪』とか、強そうな名前でも信じないんだから。ないんだから!
でも、試すんだから! 畜生!!
どっか期待しているような節があり、口でなんとも言おうとも心は正直であった。
やってやる、雷豪ぅぅぅーーーー!!
お、おおっ!?
身体が光る!! 物攻が増えた!!
た・っ・た『5』だけだがなぁぁぁぁぁ!!
使えねぇぇぇぇぇぇ!!
ち、畜生、わかっていたんだから、わかっていたよ…………
期待はしてなかった筈だが、落ち込みようは激しかった。
……………………あれ、とんでもないことに気付いたぞ?
今回、攻撃技を覚えてなくね?
えぇーーーー!!
まぢか……、『機人形』、『偽造永久機関』は素晴らしいスキルだが…………攻撃技は覚えてなかったのかー。
俺の唯一である攻撃技のスキルは、『疾風』だけか……。
攻撃技である『疾風』はダメージを与えて、【病苦】の状態異常にして、猛毒よりも早いスピードでHPを削れる優秀なスキルである。
だが、一つだけしかないのは心許ない。だから、攻撃技を手に入れておきたかった。
あ、スキルポイントで取れば良いじゃないか!?
レベルアップはしてないが、進化したから、スキルポイントは増えているはず!!
スキルよ、カモン!!
《スキルを取得しますか?》
します!!
《今、取得出来るスキルはこちらになります》
現在のポイント(530ポイント)
お、おおっ!
530もあるとか、やったね!
さて、スキルはーーーー
多すぎるわ。
ずらっと出てやがる。
戦闘に関係ないスキルとか、沢山ありすぎやろ!?
何よ、この『お手』、『お座り』、『待て』とか、躾じゃねぇかぁぁぁ!? もはや、スキルじゃねぇしぃぃぃぃぃ!
しかも、全部300ポイントとかふざけてるな。誰もこんなスキルを取らねぇよ…………。
ふざけて作ったようなスキルも多かった。犬型でも使えるスキルだけだが、もし人型だったらもっと多かったんじゃないかとゾッとする。
む、むむっ、くだらないスキルが邪魔すぎるな。
えっと、攻撃技は…………、『噛み付く』? 攻撃技だが、いらね。
あー、『引っ掻く』もあんな。
むむぅぅぅーーーーあ、前に『魔力操作』もあったな。それを取れば、魔法も使えるか?
魔力操作があれば、今に出てない魔法のスキルも出てくるのかと思い、250ポイントを払った。
《ホタルは『魔力操作Lv1』を取得致しました》
一応、解析を使ってみるか。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
魔力操作
魔法を使うのに必要な技術。スキルレベルが高いほどに『魔法』で使う消費するMPが減る。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
おおっ!
考えは間違っていなかったが、さらにスキルレベルアップすれば、魔法を使うときに消費するMPが減るのは助かるな。
魔法で使うMPはどれくらいかわからないが、自分のMPではすぐに無くなりそうで怖い。
次に魔法は…………あれ、ない?
スキルポイントも280までに減ったし、足りないのかな?
なら、レベルアップをすればいいだけだ!!
ここでやれることもないので、早速に出口らしきの扉へ向かう。
定番なら、ダンジョンから出られる扉のはず。
外か、どんな場所に出るんだろうな…………
楽しみだねっ!!
ホタルは意気込みを入れ、外へ繋がっていると思える扉を潜っていくのだった…………
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