私が生きている時間と君の時間

~叶夢~ YUMENO SEKAI

~プロローグ~

「私。殺し屋に入ったの。もう後戻りはできない。神様、お母さん。ごめんなさい。」

   

 "罪は罪はボスが背負う"           

                              そう思っていた。

グサッ....


一年前 母を殺した。初めての仕事で恐怖しかなかった。殺さないと自分が殺される。

母の心臓には、新品のきれいなナイフが刺さっていた。赤く上品な血が服や顔に飛び散った。 


【簡単に稼げる‼隠れて仕事したい人、中学生からどうぞ。】という、サイトを見つけた。詐欺かそんなに稼げないかと思ったが、気になり、リンクをクリックした。

サイトに入るとアンケート画面に切り替わった。アンケートは計10問。

〔恨んでる人はいますか?〕 〔殺したい程嫌いな人がいますか?〕

という質問が多かった。けれどほとんどが〇になった。嫌いな人がいるからだ。いじめてきた中学の3人組を殺したかったからだ。


下にスクロールをすると住所が書いてあった。


      "東京都〇×区 5-63 猫ビルB1"


電車で約30分の場所だった。行こうと思った。理由はわからない。なぜか引き寄せられた。幸せになる気がした。

パソコンの電源を切り、一階に行った。

「お母さん。少し買い物行ってくる。9時には戻るようにするね。」

母には適当に言い、玄関に行った。


    「行ってらっしゃい。」


その言葉が最後になるとは思ってもいなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る