筆が進まない時の逃げ場

Nem

ちょいと創作が行き詰まったので、空き時間にスマホでエッセイと洒落こんでみました。

何書こうかなーと少し考えて、まぁ普段は恋愛モノ書いてるわけだし、そこら辺をつらつらとたれ流そうかなと思います。

恋愛ってのは読んで字のごとく恋だの愛だのといったものだと思うんですが、一般には”恋”、”愛”みたいな「感情」から派生した「動詞」とか「形容詞」として”恋愛”が使われてるかと思います。

これはあくまで持論なんですが、そもそも愛だの恋だのって感情じゃないと思うんですよ。平たく言うと、思い上がりってやつだと思ってて。

嬉しい、悲しいみたいなれっきとした感情に比べて、恋ってのはそれら感情を要素とした”状態”っていう側面が強いんですよね。

○○さんと会うとドキドキするだとか、○○さんと話してると楽しいだとか、そういう個々にばらした時に感情と言って差し支えないものを、若者ならではのエネルギーを持ってして、思い上がって、繋ぎ合わせたものが恋なのかなぁと。

なんか恋愛感情に疎い人を見てると、「バラした感情は持ってるけれども、それを繋ぎ合わせる方法を知らない。或いは繋ぎ合わせるだけの元気が無い」ように感じます。無知やら無気力が鈍感主人公によく適応されるのは恋愛の必要素材としてそれらが必要だからなんでしょうね。

ただ、これは僕の趣味というか志向なんですが、思い上がりで「わぁぁーー!」ってできる恋愛を書きたくなんですよ。なんでってそうしてできた家族の嫌な話を吐くほど聞くからですね。そこまで行かずとも、「誰々と喧嘩して別れた〜」だの「元彼の誰々はモラハラで~」だの、枚挙に暇がないんです。

そういった恋愛を否定するつもりは毛頭ありませんし、なんなら若いうちにやる分には正常で、必要でさえあると思ってますが、ただ僕の好みとしてはゆっくりゆっくりお互いの諸々を確かめて、おっかなびっくりやる方がいいなぁと、そういうわけです。

となると必然、問題があって。

僕の考えだと、恋というものの本質は思い上がりなのに、思い上がりでできる恋は好きじゃないという矛盾ですな。

丁度1年前ですかね。小説書こう!と思い立った時にこの問題にぶち当たりまして、まーーーあ悩んだものです。

結局僕は小説の大きい設定をあまり好きでは無いもので埋めることにしました。あまり好きでは無いもので作られた小説を自分で好きになれたなら、それは小説そのものの出来を見て気に入ってることになるのでちょうどいいかな思ったんですよね。

ちょっと恋愛の話からそれましたね。戻しましょうか。

つまりですね、結局その矛盾は解けなかったってことです。恋としてはその範囲から逸脱できなかったんですよ。

じゃあ、そのゆっくりゆっくり育んでいくものを安直に愛と呼んでみたりしたいんですが、何しろ僕は言葉を使う人間ですから、なんとなく逃げた気がしてその結論に落ち着けないんです。

じゃあわかったと。僕は大仰に腕を組んだわけです。

名前を付けるのは諦めました。僕は、そんなものはいいとして、もっと細かく自分の求めてるこの恋モドキを探究してみることにしました。

思い上がりでは無い、…ってことは感情に由来しない恋ってのが僕の求めてるものなんでしょう。多分。

なんだかとても冷たいですよね。だって○○君といると将来が安定する、とか○○ちゃんのご飯は美味しいからご飯作ってて欲しい、みたいな。そこに感情はいらないんですよ。ただ、そういう事実があって、実利的な面が保証されてればそれが要素として機能するってわけで。…やっぱり冷たいですよねぇ?

でもわたくし閃いたんですよ。この実利的な面を突き詰める、というか、その先の未来を見ると、激甘な感情由来の恋が出てくるんじゃないかと。

分かりづらいので僕の主観を真理として書きますが、とどのつまり、感情から始まる恋は不完全な恋であって、感情の前にまず実利的な側面が強くないといけないって訳です。

良き恋人の前に良き友人であれ、みたいな言葉の真理ってこれですよねたぶん。

感情ってふわふわしたものだから、その不安定な感情を土台にする恋愛をする時には、必ず感情の土台を固めておかないと、ふらふらふらふらしてしまって安定しないのかなーと。

まぁ恋愛に限らず全ての人間関係に適応できるとは思いますが、恋愛は数ある人間関係の中でもトップクラスに感情面と実利面の天秤が感情側に傾きがちなものなので、そこでぐっと踏みとどまって見てほしいんです。

出会い系で要求の高い人がよく言う「年収はいくらでー、いけめんでー、高学歴でー」みたいなのを見て僕もドン引きしてたんですけど、案外そういった要素を土台とした感情って大切で、恋も恋愛もそこから積み上がっていくものだからこそ、足蹴には出来ないなぁと思うこの頃でした。

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