急に大金が手に入ったなら -モドルセカイ-

天風 繋

第1話 絶望の時

初めての方は、初めまして。

他作品から来られた方は、いつもありがとうございます。

今回は、タイムリープ物になります。


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宝くじで大金が当たったら…。

競馬で大当たりをしたら…。

道端で大金を拾ったら…。

石油を掘り当てたなら…。

商売で大当たりしたなら…。

俺、マイル・スイートバレル…ああ、違った。

これは、偽名だった。

10年以上もこの名前を使っているともう本名と思ってしまう。

俺は、あの日逃げた。

宝くじで5億円を当てたあの日。

俺は、逃げたんだ。

親族…いや、見知らぬ親戚から。

それからもいろいろあった。

言葉も通じない異国で。


そして、現在俺は逃げている。

身体を引きずりながら。

くそ、なぜこんなことになったんだ。

右脚の痛みで、歩行もきつい。

それに、腕が上がらない。

もう、この腕はダメかもしれない。

く、あいつら躊躇いもなく撃ちやがった。

商談を持ちかけてきて、この仕打ちだ。

くそ、騙された。

俺は、自身の車へとなんとか戻って来れた。

この足で、運転が出来るだろうか。

痛みに耐えながら行くしかない。

それにしても、やつらの姿がない。

どこにいった?


俺は、エンジンをかける。

次の瞬間。

俺の視界は、真っ赤に染まった。

全身が痛い。

いや、もうそれすらわからない。

俺は、死ぬのか…。

悔しい、あの日に戻れたなら俺は…。

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