何だよ、親睦会って
四月も半ばを過ぎればクラスの様子もわかってくる。
はじめは悪目立ちするヤツしか目に入らなかったが地味なヤツやおとなしいヤツも俺は認識できるようになっていた。
もちろん俺自身も地味で目立たない男だったわけで、他人からしたら俺も徐々に認識されていっただろう。
しかしそれにしても可笑しなクラスだ。キャラが立ったヤツが多い。一人一人紹介していたらキリがないからその時俺のそばにいたヤツを語っていくとしよう。
俺は男子学級委員の
こいつは口数が少ないヤツだった。余計なこと――例えば世間話などは一切口にしない。
何でこんなおとなしいヤツが学級委員になったか不思議だった。
ただ、学級委員をしていたからか知らないが門藤のところに次々と生徒がやって来る。
その一人が
授業中やたらツッコミをいれるので賑やかしにもなる。二枚目三枚目の両刀使いだ。二刀流というべきか。
そんなヤツが門藤のところにやって来る。俺は自分の席にいて居心地の悪さを感じていた。
「クラスの親睦会をする話、どうなった?」
――そんな話があったのか。
「ショートホームルームの後に話すよ」門藤はたんたんと答える。「公式行事みたいにしないと学校がうるさいからさ」
俺たちの学校は校則が厳しい。下校してからの寄り道は禁じられている。
まあ教職員に見つからなければ問題にはならないが、なぜかそういうのを見つけて密告する校則警察みたいなのがいる。
だから何か集まる時は学校に届けを出しておこうと樋笠は言っているようだ。
何だよ、ファミレスに行ったりカラオケに行ったりするのか? 面倒くさい。
「果たして何人来るだろうか」お前もそう思うか、門藤。「わざわざ親睦会を開かなくてもこのクラスはもういくつものグループができているじゃないか」
「相変わらず真面目だね、門藤君」
真面目とかいう問題ではなくて、単に面倒くさいだけじゃね? 門藤は俺に近い人間だとみた。
「女子と仲良くするために決まってるじゃん」樋笠が声を潜めた。
何を言っても
「ウンウン、それ乗った!」うまい話を
「結構集まりそうじゃん、男子は」樋笠が笑う。
男子だけじゃね? 俺はお断りだ。
「山田くんも行くよな――」突然樋笠が俺に向けて言う。「――男の子だもん」
何だよ、それ。
家に帰ってからその話を
別に積極的にその話をした訳ではない。日葵のクラスでも親睦会をする話が出たのだ。
それを日葵の口から聞いたものだから俺も自分のクラスの話をしたまでだ。
「やっぱりー」
日葵がまた俺にまとわりつく。
俺の部屋だ。まだ親父が帰ってきていないから、そういう時
「合同でできると良いね」
「人数が多すぎだろ」全員来たら二クラスで七十名越えるじゃないか。
「私はおにいちゃんがいればそれで良いよ」
だからそんなにまとわりつくなよ!
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