ピーピング・トムの決意【アーカイブ版】
木曜日の朝。明日には病欠していた
彼女を指定した依頼も入るだろうことを考えると、転校生二人に集中できるのは今日一日だけだ。
通知をミュートにしたスマホには、杉田からの催促が届き続ける。常ならば、昼休みまでに受けた依頼は最速で放課後、最終下校時刻までに仕上げるのがこの自分だ。
だがこうなっては、一日の遅れを甘受してでも彼女二人のベストショットを撮らなければ。
通常は依頼対象でない生徒にも広く網を張るべく校内の各所に仕掛け、オートでシャッターを切るよう設定しているアルゴス・レンズの「分身」も全て夏樫と冬壁に振り向ける。そして他のターゲットは全て後回しだ。
神の目の誇りを掛け、この自分の意識を全て振り向けてあの二人をフレームに収めて見せる。
決意を固め、校舎へと足を踏み入れる。
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