第1章-第2節-B 白髪の救世主 〜謎の少女〜

俺は、そのまま逃げ続けることを選択した。

もしあんな得体の知れない生物に触れてしまったら

何が起こるのか、見当もつかない。

それに、幸いにもそこまで"それ"の足は速くない。

この速さだったら、あの森に逃げれば..

俺は森へ全速力で逃げだした。

「うわぁぁぁ!!助けてくれぇぇぇ!!!」

そして、全力で叫んでいた。誰かがいるかもしれないという一縷の望みにかけて、俺は全力で森の中を走り回った。だが..誰の気配も感じなかった。

「誰か〜!!!はぁっ、はぁっ..!!クソっ!」

そんな時、ついに体力の限界が近づいてくる。

走り疲れ、鬱蒼とした森の中で立ち止まる。

無情にも、立ち止まっている間にも"それ"は

              近づいて来ていた。

その姿は段々と大きく、距離も短くなっていく。

逃げなきゃ..一刻も早く、ここから逃げなきゃ..

..そう思うのとは裏腹に、身体は凍りついたように

動かなかった。

━━まずい。このままだと、俺は..

死の危険を本能で察知した俺は、必死に身体を動かそうと試みる。しかし..その疲弊しきった脚は、どれだけ力を込めても、動くことは無かった。

嫌だ..嫌だ!! 死の恐怖が、焦燥を加速させる。

それはついに、俺の目の前にまで迫っていた。

俺は、どうすることも出来ない恐怖に身体を

          震わせながら、目を閉じた。



..しかし、しばらく経っても、自分の身体には何の衝撃も加えられなかった。恐る恐る、目を開ける。

どういうことだろうか。先程までこちらへと向かってきていた"それ"が、目の前で静止している。なぜ..

???「..あのっ!大丈夫..ですか..?」

誰かの声が聞こえた。俺は顔を上げて、

            声のする方を向いた。




※これ以降、これを読んだあなたは小説タイトルに戻って、第1章 第3節-Bをご覧ください

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