プロローグ
真っ暗な空間に閉じ込められて、まるで体が重力に押しつぶされそうな感覚。
一瞬の出来事だった。息つく間も無く空間魔法の発動に巻き込まれた。全く対処ができなかった。成行は、『本の魔法使い』が発動した空間魔法に巻き込まれた。この空間内には成行を含めて三人しかいない。周囲にいた人々はこの空間魔法の外だと考えていいだろう。
関係無い人が巻き込まれていないことに、一瞬だが安堵した成行。
成行は視線を前へ向ける。そこには見覚えのある女性が倒れている。黄金色のロングヘアを擬宝珠のように結って、耳は普通の人間よりも尖っている。彼女は成行を過去の世界へと
魔法使い初心者の成行でも理解できることがある。初代・風魔小太郎が
本の魔法使いが手にするのは、『九つの騎士の書』。白い表紙の本で、その白さは少しくすんだようにも感じた。
しかし、魔法を発動していると、その表紙が輝きを放つようにハッキリとみえる。それは紛れもない攻撃の意思の表すものだった。
もはや成行に考えている暇は無かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます