美少女に見えるが男子である人物と一緒に帰っていてNTR...では無いのだがNTRと言われた
アキノリ@pokkey11.1
第一章 寝取られじゃねぇよ!?
※あくまでNTRでは無いです
第1話 なんでや
世の中には男子であっても女子と誤認されるパターンがある。
俺、佐山早大(さやまそうだい)にもそんな男の友達が居るのだが。
あくまで男子なのだが女子に軽く誤認される。
何故なら勇ましいとかじゃなく猛烈に可愛いから。
名前を大滝雄一郎(おおたきゆういちろう)という。
性格もなよっとしているのと身長が低いせいで女子に誤認される。
俺は雄一郎の事は男子と思っているし。
そしてクラスメイトもちゃんと男子と認識されている(まあ遊ばれるが)。
顔立ちも相当に整っており勇ましくない。
髪の毛が少し長い。
まつ毛も長くまさに男子ではない。
ズボンを履いているがコスプレにしか思えない。
そんな感じの雄一郎と一緒に帰っていると会うのは初めましてのダウナー系の無口な義妹に見られ激しく動揺された。
そしてその義妹、佐山雪道(さやまゆきみち)はこう言った。
「まさか。そんな...寝取られ?」と。
そこから人生が大きく変わった。
☆
佐山早大。
つまり俺は...何というか懐かない義妹の相手をするのに疲れていた。
正直、ダウナー系女子すぎて滅茶苦茶に疲れる。
真顔なのだ常に。
だから感情を読み取れない。
半年前に再婚したばかりの女性の連れ子のダウナー系女子。
俺はその女子は(可愛いな)と思っていたがそれも初めの話だ。
無表情かつ感情が読み取れない義妹に疲れている。
読み取れないし行動がよく分からない。
だから俺達の時間が一緒になってしまい風呂に入るタイミングを間違えたりする事があったりする。
だから間違って彼女の裸を見たりした。
大変だった。
そんな事を友人の大滝雄一郎に相談する。
雄一郎は笑いながら俺を見てくる。
その仕草も女子っぽいと言ったら雄一郎は怒るけど。
女子っぽいと言われるのを嫌っているから。
「おい。真面目に聞いているのかお前は」
「ゴメンゴメン。それで何だっけ」
「だから義妹の事で悩んでいるんだ」
「そっか。...でもそれはそれで仕方が無いんじゃないかな。だってあくまで思春期だよね?義妹さんも」
「まあ確かにそうなんだけどな」
雄一郎は笑みを浮かべながら3月の夕焼け空を見る。
それから教室を見渡す雄一郎。
そして「ここじゃ掃除当番の邪魔になるから帰ろうか」と言い出す。
俺は「そうだな。確かに」と言いながら立ち上がる。
そうしてから帰る事にした。
「ねえ。早大」
「何だ。雄一郎?」
「僕達も思春期だから...そっとしておいた方が良いと思うよ」
「まあ確かにな。どうであれ俺達は思春期だしな」
「そうそう。べったりしている方がおかしいよ。だから答えようが無いね」
「...分かった。じゃあ...」
校門から出てからそのまま道なりに歩く。
住宅街を歩いて帰る。
そうしていると雄一郎は「でも羨ましいな」と言う。
そして沈黙した。
そうか。
「...お前の妹さんか」
「...そうだね。今更後悔しても遅いけどね」
「命日もうすぐだっけ」
「そうだね。心臓の病だからどうしようもないって言っても何だか悲しいから」
「...」
大滝奏(おおたきかなで)さん。
誰かといえば雄一郎の妹さんである。
享年6歳だったという。
心臓の移植待ちで駄目だったそうだ。
俺はその言葉を聞きながら雄一郎を見る。
「義妹さんが生きている。それで良かったって思わないと。1日1日が感謝だよ」
「...お前が言うと深みが出るな。やはり」
「そうかな。僕は何もしてないけど。ただ説得しているだけだよ」
「...でもお前に言われて納得したよ。...じゃあ義妹には普段通りに接しよう」
「それが良いと思うよ。僕的にもね」
そう言いながら曲がり角を歩いているとドサッと音がした。
背後から聞こえた。
俺は(誰か倒れた!?)と思いながら背後をばっと見る。
そこに何故か義妹が居た。
重そうな荷物を落としてこの世の終わりの様な顔をしている?
「...」
「...どうした?お前」
「...な、何でもない」
何でか俺達を見ながら酷く動揺している様に見える。
俺は「?」を浮かべながら見ていると「じゃ、じゃあ先に帰るから」とそそくさと帰って行った。
良く考えてみたらこうやって話すのが3カ月ぶりの様な気がする。
「...おい。雄一郎。何だと思う?」
「うーん。僕にも分からない。...女子の事はよく分からないから」
「そうか。...お前にも分からないか」
そして約束通り俺の家に来る雄一郎。
すると義妹が仏壇へのお供えの為だろうけど出て来た。
俺達を見てからまた動揺した感じだ。
何だコイツ?
さっきからおかしいんだが。
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