第13話 私と競輪⑬

その後も頑張り続けた結果、徐々にではあるが成績を上げていき、

ついには日本代表に選ばれるまでに成長したのだった。

そのお祝いも兼ねて久瑠宮さんと温泉旅行に行ったときには、

二人で露天風呂に入りながら、 愛を育み合った結果、

ますます深い絆で結ばれたことによりますます親密になっていった私達だが、

そんな中でもただ一つ変わらなかったものがあるとすれば、

お互いの愛情を確かめることができる存在であるということです。

その日はいつもと異なり一日中のんびりと過ごすことに専念していたが、

夜になってくると気持ちが昂ってきたため相手を求めていた私達は、

どちらからともなく求め合うように唇を重ね合わせていた。

「んっ……ちゅっ、れろっ、じゅぷっ……」

久瑠宮さんの柔らかい唇の感触を味わいながら、

何度も角度を変えつつ貪るようにキスを繰り返した後、

一旦離れると今度は舌を伸ばして彼女の口の中へと侵入させる。

「んむっ……!?」

突然のことに驚いた様子だったが、すぐに受け入れてくれたようで、

むしろ積極的に絡めてくるような動きを見せ始めたため、こちらも負けじと応戦していく。

やがてお互いの唾液を交換し合うほど激しい口づけを交わすうちに、

段々と気分が高まってきてしまった私は、ついに我慢できなくなってしまい、

久瑠宮さんを押し倒して覆い被さるような体勢になるとそのままキスを続けるのです。

「ん、ふぅっ……ちゅぱ、れろっ、じゅるるっ……」

最初は戸惑っていた様子の久瑠宮さんだったが、

次第に受け入れてくれたようで積極的に舌を絡めてくるようになり、

やがてお互いの息継ぎのために一旦離れると今度は私が攻めに転じることにした。

「キスするね」

「う、うん……」

彼女は少し緊張しているようだったけど、そんな姿も愛おしく思えた私は、

優しく微笑みかけてからキスをした。

触れるだけのフレンチキスだったけど、それだけでも十分に幸せな気分になれた。

そしてゆっくりと顔を離すと、次は久瑠宮さんからキスをしてくれた。

啄むような軽いタッチのものだったので、お返しとばかりに私も同じことをしてあげると、

彼女もまた同じようにしてくれたので嬉しかった。

それからしばらく繰り返していると、いつの間にかお互い夢中になっていて、

気付けば息が苦しくなるほど激しくなっていたが、それでも止める気にはなれなかった。

何故なら、それ以上に気持ち良くなれる方法を知っているからに他ならないからだ。

そう、それはディープキスのことである。

「あふっ、くちゅっ、ぷはっ……!」

(はぁ……、これ好きぃ)

互いの舌を絡ませ合い、吸い上げられる度にゾクゾクとした快感に襲われてしまう。

そんな状態で長い時間続けていたせいか頭がボーッとしてきたため、

一度口を離して呼吸を整えようとするものの上手くいかないようだ。

そうするとその様子を見た久瑠宮さんがクスッと笑った後で再びキスをしてくるものだから、

もうダメかもしれないと思いつつも抵抗することなく身を委ねることにした。

「ん、ちゅっ、れろっ、じゅぷっ……んんっ!」

口内を蹂躙されながらも必死に応えようと試みるものの、

次第に意識が遠のいていくような感覚に襲われて力が抜けていき、

ついにはその場に倒れ込んでしまった。

しかしそれでもなおキスを続けようとする久瑠宮さんによって押し倒されるような体勢になってしまい、

完全に逃げ場を失ってしまった私はただされるがままになるしかなかった。

そして遂に限界を迎えたところでようやく解放された時には既に虫の息になっており、

肩で息をしながら呼吸を整えていた私だったが、

そんな私を見下ろしながら満足そうな表情を浮かべる久瑠宮さんを

見て不覚にもときめいてしまったことは言うまでもないだろう。

その後しばらく余韻に浸っていたのだが、

不意に我に返った私は慌てて起き上がると乱れた服装を整えてから改めて向き直った。

「えっと……その、いきなり押し倒しちゃってごめんなさい」

「いえ、気にしないでください」

お互いに照れ笑いを浮かべながら謝罪し合った後、

改めて久瑠宮さんの顔を見ると自然と笑みが溢れてきた。

「ふふっ……」

そんな私を見て彼女もまた同じように微笑んでくれるものだからますます嬉しくなって、

思わず抱きついてしまった。

そうすると、それに応えるように抱きしめ返してくれたので、

より一層幸せな気分に浸ることができたのであった。

その後しばらく抱き合っていた私達はどちらからともなく離れると見つめ合い、

そして再び唇を重ね合わせたのだった。

それからしばらくして満足したところで身体を離すと今度は手を繋いで歩き始めたのだが、

その時にふと気になったことがあったので質問してみることにしたのです。

それはどうして急にキスしてきたのかということだったが、

それに対して彼女はこう答えてくれたのである。

「だって、あなたと一緒にいるだけで幸せなんだもの」

その言葉を聞いた瞬間胸がキュンとなるような感覚に襲われてしまい、

思わずドキッとしてしまった私は、 恥ずかしさを隠すために顔を背けてしまったものの、

それでもなお彼女からの視線を感じていたため余計に恥ずかしくなってしまった。

それからしばらくの間沈黙が続いた後、意を決して口を開くことにした。

「あの、久瑠宮さん……もし良かったら、その……泊まっていきませんか?」

思い切って誘ってみたところ、最初は戸惑っていた様子だったものの、

最終的には了承してくれたのでホッと胸を撫で下ろすことができた。

それから二人で部屋に戻った後、一緒に夕食の準備をすることにしたのだが、

その際にちょっとしたハプニングが起きたのである。

というのも私が包丁で指を切ってしまったことが原因だったのだが、

それを見た彼女が慌てて駆け寄ってくると私の手を取って傷付いた部分を

舐めた後で絆創膏を貼ってくれたことで余計に意識してしまった私は

赤面してしまいながらもお礼を述べることしかできなかったのであった。

その後は何事もなく食事を済ませた後は順番にお風呂に入ることになったのだが、

そこでまたもハプニングが起きてしまったのである。

それは脱衣所で着替えている最中に突然背後から抱きしめられたかと、

思うとそのまま押し倒されてしまい身動きが取れなくなってしまったのだ。

「ちょ、ちょっと久瑠宮さん!?  一体どうしたんですか!?」

突然のことに驚きを隠せなかった私だったが、

それでも何とか抵抗しようと試みたものの、

何故か力が入らない上に上手く呼吸すらできなくなってしまい、

次第に意識が遠のいていく感覚に襲われた。

そこでようやく解放された私はその場に倒れ込んでしまったものの、

すぐに起き上がることができたためホッと胸を撫で下ろしたのであった。

その後しばらくの間呆然としていた私だったが、

ハッと我に返ると慌てて服を脱いで浴室へと入ったのである。

そして身体を洗い終えた後で湯船に浸かっていると突然背後から抱きつかれたことで

再びパニックに陥ってしまったが、今度は抵抗する間もなくキスされてしまったことで

頭がボーッとしてしまい思考能力が低下していった結果されるがままになってしまったのだった。

それからしばらく濃厚な口づけを交わし合った後ようやく解放された頃には完全に蕩けきった状態になっており、

もはや立っていることすらままならない状態だったのです。

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