第5話:うちのラーメン屋の店舗について告白します!

 うちの店のラーメンのスープにインスタントラーメン(うまかっちゃん)を使ってることついて告白します。


 私は福岡に住んでいます。ラーメン店は縁があって中洲に出してます。中洲は言わずと知れた福岡の繁華街です。あなたが福岡についてあまりご存じない時のために念のため説明すると、キャバクラやクラブ、ガールズバーがある、いわゆる野営店が集まった場所です。


 夕方になると、まだ化粧をしていないお姉さんたちが中洲に出勤してきます。そして、夕飯の時間ごろになるとお酒を置いている店として営業を開始している訳です。


 普通のサラリーマンの人たちは、仕事が終わる17時とか18時ごろから中洲に移動したり、ご飯を食べたのちに中洲に飲みに行く訳です。


 中洲にはたくさんの飲食店もあります。同伴と言って、中洲のお姉さんたちと一緒にご飯を食べてからお店に行く人もいます。もちろん、普通においしい物を食べに行く人もいます。合コンや女子会などもあるでしょう。会社の打ち上げや歓送迎会などもあると思います。


 そして、私の仕事は、更にその後からスタートします。ターゲットは、お姉さんのお店で楽しんだ後の人、飲みに行った帰りの締めにラーメンを食べたい人の全てとなります。


 つまり、私のお店に来るお客さんの多くはお酒を飲んでいて、既に味なんか分からなくなっている人なのです。だから、特別不味い物を出さない限りOKなのです。しかも、うちの店のラーメンはインスタントラーメンのスープなので美味しいし、馴染みもあります。


 味についてのクレームは受けたことがありません。


 ただ、うちの店について成功の秘訣があるとしたら、路面店であることです。路面店とは、人通りの多い通りに面している店であること、そして、1階に店がある事が条件です。簡単に言うと、ふらりとお客さんが来る環境であるということです。


 例えば、人通りの多い通りに面したお店でも、2階とか、3階とかにあると、お客さんはエレベーターや階段で上にあがる必要があります。人は、「上がろう」という意志がないと上がりません。


 一方、うちの店の様に路面店だと、ラーメンの良いにおいがしているとふらりとお客さんが入ってくるわけです。しかも、一流の食品メーカーの自信作であり、ロングヒットのインスタントラーメンのにおいです。良いにおいに決まっています。食べてみて美味しいに決まっています。


 うちのお店は、常連さんと初めて来る一見さんのお客さんの両方が見込める良い立地条件になっているのです。


 次に、考えるべきなのは店の広さと家賃です。店は広ければ広いほどお客さんがたくさん入れるので、儲かると考える人もいますが、ラーメン店の場合、適した広さというのがあります。


 うちの店の場合は、7坪です。お店をしたことが無い方のために、もっと分かりやすい広さでお知らせすると、15畳くらい。家族が住むマンションのリビングくらいの広さってことです。


 ここにカウンターで7人、4人がけのテーブルが1つだけあります。マックスで11人入ればうちの店は満席なのです。


 しかも、うちの店は上にキャバクラとクラブとガールズバーがある雑居ビルの入り口の脇にあるスペースを利用して作られた場所で、家賃が破格なのです。その分、狭くて普通の飲食店は難しい広さなのです。


 現在は私のラーメン店を運営していますが、その前は餃子専門店だったみたいで、厨房には餃子を焼く鉄板がありました。私はここを居抜きで借りているので初期投資はかなり抑えられた格好です。


 あ、居抜きっていうのは、以前のお店の設備なんかがそのままの状態ってことです。内装とか、厨房設備とか、こだわり始めるとうちくらいのお店でも2000万円くらいかかると聞いたことがあります。


 私の場合は、カウンターとテーブルは餃子店の時のそのままを使っています。厨房も私の場合、ほとんど使いませんのでほとんど手を入れていません。餃子用の鉄板もうちの店でも餃子を出しているので、そのまま使っています。


 逆に手を入れたところというと、看板と厨房内の特にラーメンを作っているところが見えないようにしたところです。インスタントラーメンの粉スープをお湯に溶いている場面はさすがにお客さんに見せる訳にはいきません。


 バイトも使わないし、代理も使いません。お店は私が一人で切り盛りしているので、私のラーメンのスープの秘密はこれまで誰にもバレずにこれました。そして、このまま続けて行けば、これからもバレない可能性があるのです。


 実際、グルメサイトのレビューを紹介します。

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