20240223金 こぎん刺し

 雨の3連休の始まり。

『こぎん刺しコースター』のキットに着手する。

 買ったのはたぶん2年前くらい。

 生成り生地に規則正しい幾何学模様に惹かれて購入したのだけど、開封しては閉じ、また数か月たって開封して、やっぱり閉じを繰り返してきた。

 なんか、ジグソーパズルを始める前に似ている気がして。

 始める前から集中力が破綻しそうなときは始められないし、かといって、破綻しそうもない時ってある?みたいな。

 そんな感じでためらっていたのだけど、愛犬もいなくなり、夫も出かけられない体になり、雨だし、寒いし、いよいよ何もすることがない3連休。

 ってことは、破綻しないじゃん!という見通しがたったので着手することにした。


 こぎん刺しは全くやったことがないので、まずはYouTube先生の講義を受けた。

 青森県の歴史ある伝統工芸品の刺し子の一つらしく、作品がいくつも紹介されていたが、どれもこれも素晴らしく惹かれるものがあった。

 いつかそんな作品も出来たらいいなと思い、刺し方の実践動画を見ながら始めた。

 ひと針めで、挫折しそうになる。

 ふた針めで、センスのなさを痛感する。

 さん針めで、初めてだからしょうがないと開き直る。

 どうにかひと模様仕上げたあたりで、すでに飽きていた。

 こうなることは薄々わかっていた気がする。だから、2年もの間放置していたのだ。

 しかし自分は大人だから最後までやらないといけない。

 小学生の子だって、得意不得意関係なく裁縫をしなきゃならないんだから。しかも、選択しお金を出して購入したのは自分なのだ。

 途中で投げ出すわけにはいかない。


 そんなこんなで、楽しい手の芸がいつの間にか修行にかわり、自分の忍耐と戦いながらなんとか仕上げた。

 出来栄えは、まあまあかな。と自分を甘やかしつつ、いつかそんな作品も~なんて簡単に考えていた自分を戒めたい。




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