意外と高いカクヨムコンテストの受賞数~第9回中間選考も考察~

 第2回目の「今後のラノベ作家が目指すべき姿」では第1回カクヨムコンテスト大賞作のシリーズ化確率を見てみました。シリーズ化の確率は7打席1安打、というのが結果でした。


 これはあくまでも大賞のシリーズ化です。では、カクヨムコンテストで受賞する確率は? 大賞以外にも特別賞もあります。今回は第8回までのカクヨムコンテストの応募数と受賞数を見ていきましょう。数字は左から順に長編部門応募数、大賞受賞数、特別賞受賞数、漫画賞受賞数です。

※漫画賞は第6回から新設されています。

※映画映像化賞は該当なしです。

※大賞該当なしの場合もあります。


第1回

応募5788 大賞7  特別賞19


第2回

応募2690 大賞4  特別賞9


第3回

応募3015 大賞4 特別賞15


第4回

応募3708 大賞4 特別賞30


第5回

応募4724 大賞5 特別賞20


第6回

応募7188 大賞5 特別賞39 漫画賞21


第7回

応募7865 大賞5 特別賞31 漫画賞18


第8回

応募10163 大賞7 特別賞57 漫画賞26


第9回

応募12309 大賞? 特別賞? 漫画賞?



 第2回で応募数が減ったものの、その後はグングンと伸び、第9回では応募数が1万2千をこえました。ここまでの伸び方を見ると、第9回は特別賞が65くらい、漫画賞は30くらいでしょうか。


 私はカクヨム歴が約4ヶ月なので、過去の事情が分からないのですが、第2回で半減している理由、第6回で一気に伸びている理由が気になります。ご存知の方はコメントをお願いします。


 直近の第8回カクヨムコンテストの応募数、特別賞数、漫画賞数を見て思ったのは「意外と多い」です。大賞だけを目指しがちですが、特別賞でも書籍化するわけですから、意外と確率が高いように思われます。


 第8回カクヨムコンテストは約1万の応募に対して、1651作品が最終選考に進んでいます。これを多いと捉えるか少ないと捉えるかは人それぞれですが、個人的には多いな、という印象です。


 最終選考に進んだ1651作品のうち90作品が何かしらの賞を受賞しているわけです。


 第9回は応募数が増えていますから、最終選考に進むのは2000弱かなと思います。ざっくり計算ですが。そして、何らかの賞を受賞するのは100弱かと思います。


 こうして数字で見てみると、書籍化への道は他の公募よりも確率が高いです。やはり、書籍化を目指すならカクヨムコンテストを攻略するのが良さそうです。


 カクヨムコンテストを攻略するにはどうすればいいのか。当然、読者選考を突破する必要がありますから、読者からの支持が必要です。では、読者を増やすにはどうすればいいか。別のエピソードでも書きましたが、創作論や他の分野で目立てば良いのです。導線の確保が大事です。10


 もし、今回読者選考を通過できなかった方は次作を執筆すると同時に、創作論かエッセイを書きましょう。今はまだ3月です。例年通りの開催なら、第10回カクヨムコンテストまでは約10ヶ月あります。読者を増やしつつ、リベンジを目指しましょう。


追記

 カクヨムコンテストの重要さが分かったため、今後は「カクヨムでヒットするには」ということで、星やフォローを増やす方法論も扱います。


さらに追記

 2023年12月から開催されていたカクヨムコンテスト9ですが中間発表の結果が出ました。長編部門は12309作品中1512作品が突破、プロ作家部門は451作品が突破、短編は16646作品中1512作品が突破、特別審査員賞受賞作は21作品、円城塔賞は30作品が最終選考に残りました。


 >第8回カクヨムコンテストは約1万の応募に対して、1651作品が最終選考に進んでいます。第9回は応募数が増えていますから、最終選考に進むのは2000弱かなと思います。


 第9回カクヨムコンテストで実際に中間選考を突破したのは1512作品ですから、本文中での予想は大きく外れました。

 応募数が増えているのに最終選考に進んだ作品数は前回より微減ですので、星の数などの足切りが機能しており、応募数が増えたから突破作品も増える、という安易なものではないようです。毎回応募数は増加傾向ですが、第10回カクヨムコンテストの中間選考突破数も1500~1700あたりと予想されます。当たり前ですが作品の質が全てですので、中間選考突破、書籍化を目指す方は今から構想を練り始めないといけなさそうです。

 

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