第22話「正体」

「――それで、いい加減説明をして頂けるのかしら?」


 俺とルナが座るソファの前に椅子を持ってくると、莉音は座って目を細めながら小首を傾げる。

 威圧的にしているのは、わざとだろう。


 ちなみにアイラちゃんはルナの斜め後ろに立っている。

 なんでも、そこが自分の定位置なのだとか。


 ――そんなことを考えていると、アイラちゃんが俺たちと莉音の間に位置する場所へと移動をする。

 もちろん、俺たちと莉音を遮るように立つのではなく、ルナと莉音の斜め前に立った。


僭越せんえつながら、ここからはわたくしアイラ・シルヴィアンがご説明をさせて頂きます。ルナ様、よろしいでしょうか?」


 アイラちゃんは会釈えしゃくをし、ルナに視線を向ける。

 そんなアイラちゃんに対し、ルナは優しい笑みを返した。


「えぇ、お願い致します」


 てっきりルナが説明をしてくれるのかと思ったけど、アイラちゃんがしてくれるらしい。

 お世話係と言っていたし、ルナに対する態度を見てもアイラちゃんは従者みたいなものなんだろう。


 こんな幼い子が従者だなんて……いろいろな文化があるんだな……。


「ありがとうございます」


 アイラちゃんは再度会釈をすると、今度は俺と莉音を交互に見る。


 そして、ゆっくりと口を開き――

「まずはご紹介から入らせて頂きます。既に聖斗様はご存じかと存じ上げますが、こちらにおられる御方は、ルナ・スウィート・クリスティーナ・ハート・アルカディア様です。そして、祖国アルカディアの――第七王女にあらせられる御方です」

 ――俺の想像を遥かに飛び越える、とんでもないことを言ってきた。



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【あとがき】


いつも読んで頂き、ありがとうございます(*´▽`*)


今回はかなり迷ったのですが、

この終わり方にしたくて、

とても短いですがここで終わらせて頂きました!


是非、続きを楽しみにして頂けますと幸いです(≧◇≦)


これからも是非、楽しんで頂けますと幸いです♪

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