【第二話】炎色魔法
激怒
シエルが誘拐させる数十分前、、
イグナルトはシエルが花畑に行くのを見届けるとシット村長との対談を始める、後ろではフロール村の村人が積み荷を降ろしてくれていた、話始めたのはシット村長からだ
話しの内容は盗賊団に関わる事だった
ここ1週間前ぐらいから村近くの廃墟した館を拠点にした盗賊団達が暴れてると言った内容だった、イグナルト達を襲った盗賊団もその一部だったのだろう。
「なるほど、このあたりで盗賊団が出るのが珍しいとは思ってたが、、、まさかそんな事になっていたとは、」
「盗賊団と言ってもただのならず者の集まりで各々が好き勝手に行動してるだけじゃよ、、ただのぉ、、」
「ただ、、どうしたんだ?」
「その盗賊団に一人、厄介な奴が居てのぉ」
「厄介な奴」
村長の話によると盗賊団は元々一人の男から始まったそうだった、その男は
「ミカエルは?」
「騎士団には二日前に討伐依頼を出した、が騎士団も人手が足りないそうでなぁ、三日間待ってほしいと頼まれたは、まぁ明日には解決するじゃろぉ、、」
「三日か、、、村に被害は?」
「今はまだ、被害は出ておらん」
「そうかぁ、、それは良かった」
「じゃが他に村からは被害が出ているそうでな、金品や食料などが盗まれてるそうでな、早く捕らえてほしいのじゃが、、」
「オレが退治してやろうかぁ?」
「よいよい、今日は娘もいるんじゃ、そっちの仕事は休んどけ、明日には騎士団も到着するだろうしなぁ」
「そうだな、、、」
そんな話をしていると積み荷が降ろし終わる、運搬料金を村長から受けとるとイグナルトは町に帰る為にシエルを迎えに花畑に向かった、花畑までは近く歩いて3分で着いた
色鮮やかな様々な種類の花が咲き乱れていた、あたりを見渡すと先ほどシエルと一緒に行動していたアマンダの姿があった、アマンダはシエルにあげるための花冠を一生懸命に作っていた、イグナルトはアマンダに声をかける
「おい、アマンダぁ」
「あ、シエルちゃんのパパさん、もぅ終わったし」
「あぁ、もう帰ろうと思ってな、なにしてるんだ?」
「これはシエルちゃんの為に花冠を編んであげてるし」
「そうか、所でシエルはどこにいる」
「あぁ、シエルちゃんなら、、、、あれ?」
辺りを見渡しても娘の姿が見えないのでアマンダにシエルの場所を尋ねるイグナルト、それにアマンダは返答しようとしたが言葉が詰まってしまった、それはなぜか
理由は簡単である、先程までいたはずのシエルの姿が消えたいたからである、アマンダは不安に駆り立てられる、
「さっきまで、そこの白い花が咲いてる場所で花冠を編んでいたはずだど、、、、いないし」
「え、マジか」
「そうだし、大人しくしていたから自分の方に少し集中していたら、、シエルちゃんは賢い子だし、勝手に遠くに行く事は無いと思うし、、、」
「それはオレも同意見だ、シエルが勝手に遠くに行く事は無いと思うが、、、、」
2人に嫌な予感が走る
辺りを探し回ると異変に気が付いた村長や村人も共にシエルの行方を探し始めた、20分間探してみるが手がかり一つ見つからない、再び悪い予感がよぎりそうになった瞬間、一人の村人がイグナルト達を呼んだ、何か見つけたようでその村人の呼ぶ方へ向かう、そこはシエルが最後に目撃された場所のすぐそばにある茂みの中だった
これは、娘さんの物か?
村人がイグナルトに尋ねる、そこにあったのは小さな片方のサンダルと白い花冠と誰かが暴れて痕跡だった、悪い予感は確信へと変わる、
【シエルは誘拐されたのだろう】
誰に誘拐されたのかそんな事は考えなくても分かる事であった、盗賊だ、、、、
先程のシット村長との話を思い返した、どこでシエルの存在を気付かれたか不明だがどこかでシエルの存在を気付き売り飛ばそうと考えたのだろうと、、、、
「わ、、私がちゃんと見ていなかったから、、、シエルちゃんが、、、シエルちゃんが」
アマンダはひどい現実に動揺を隠せないでいた、イグナルトや村長は悪くないと言ってくれたが本人にとってはとても大きなショックで泣き出してしまった、その時ある男の中では憎悪にも似た怒りが込み上げて来た、その怒りに周りにいた人間も気が付き萎縮してしまう
イグナルトは激怒していた。
怒りの矛先はアマンダでもなく盗賊でもなかった、彼が怒っていたのは自分自身だった、絶対に守ると約束したのにシエルに危険な目に遭わせてしまった自分自身に強い怒りを覚えるのであった。
イグナルトの目は怒りに反応したように真っ赤に輝いた
【アイツら全員骨も残らず燃やしてやる。】イグナルトはそう呟く
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