記録2


 UBSをもたらした存在は少なくとも人間ではなかった。

 この資産の均一化は序章に過ぎなかった。絶望的だった地球環境が見る見るうちに改善していったのだ。

 突如として発見された新エネルギーは事実上無尽蔵に採取でき、かつどの既存エネルギーよりも効率が良いという理想的なものだった。

 連日のように有益な情報が登場してきた。そのたびに世界は活発になっていった。


 ある日、天から声が聞こえてきた。

「今後もあなた達が滅びないように支援をしていきたいと思う。だから一つお願いを聞いて欲しい。問題がなくなったのだから、あなた達には【成長】をして欲しい。多くは望まない。一年に二割ずつでいいから……」

 彼らは深く考えずにうなずいた。

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