第11話
「おつかれさん。どうだった連邦の英雄は?」
デスクに戻ったリアムは開口一番にこの日最も深いため息を吐いた。
「お前まだいたのか?」
「いるいる、だってまだノルマをクリアしてないからな」
リアムのデスクに座っているアイザックはのん気に娯楽雑誌を読みふけりながら言った。
「退役したお前になんのノルマがある?」
「リアムをからかって困らせるノルマがあるの」
「あっそ」
えっへんとふんぞり返ったアイザックを思いっきり蹴っ飛ばし気持ちが少しだけ晴れやかになる。
「で、どうだった?」
「ん? なにが?」
アイザックは何ごともなかったかのように立ち上がり、机の上に腰をかける。
「だから連邦の魔術師様だよ」
「あぁ……掴みようのない男だったけど堂々としてた。あいつひとりに帝国軍はしてやられた訳が分かったよ」
「なるほどねえ、なぁリアムあの魔導兵器どうすんだ?」
書類にサインをしていたリアムの手が止まる。
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