戦闘狂がVRMMOでかつての仲間と最前線を駆ける！

第55話 ギルマスのアーツ

「つ、疲れた」

「もう終わりか？」

「いやいや、結構な時間付き合いましたよ？」

「お前にもメリットはあるだろう？」

「確かに熟練度の上がりはいいですけど……」

ギルマスの憂さ晴らしに付き合い続けたおかげかかなり刀の熟練度が上がった。

しかし、精神的疲労感がとんでもなく重く俺にのしかかってきている。

「ふーむ、もう少し付き合ってくれるならアーツを教えてやろうと思ったんだが……残念だよ」

「やります！ やらせてください」

「い、イオリさん！？ 死んじゃいますって！」

「ミーシャさん……男には引けない戦いってもんがあるんですよ……」

「セリフはカッコイイのにやってることが阿呆だから全然褒めれないッ！」

アーツを教えて貰えるならあと数時間は付き合える……！

しかも、ギルマスが教えてくれるアーツなんて確実にいいものに決まってるじゃないか！

「よぉし、サンドバッグGET」

「やられっぱなしだと思わないでくださいよ！」

「もう少し強くなってからほざけ！」

「ごべっ！」

「あぁ、イオリさんって戦いのことになるとちょっとおバカになるのかな……？」

さらに、ギルマスのサンドバッグになること1時間くらいだろうか？

満足したのかアーツを教えてくれることになった。

教えるといってもかなり簡単に会得することが出来るらしく、俺でも使えそうなアーツをいくつか教えてくれた。

「すまないが、刀については詳しくないからな、体術系のアーツをいくつか教えてやろう」

「お願いします！」

ギルマスが教えてくれたアーツは全部で5種類。

〈バックステップ〉

後方に勢いよく下がるステップでかなり幅広い応用ができる。

感覚的には後方に下がる動きがシステムアシストでやりやすくなった程度のイメージだ。

消費MPがなくパッシブに分類されるのか？

詳しい分類は検証班でもないので気にしないでおこう。

〈サイドステップ〉

バックステップの横バージョンで、ステップ系のアーツを覚えることで格段に動きがスムーズになったように感じる。

〈インファイト〉

至近距離の拳による攻撃にエフェクトとバフが付くもので、青いエフェクトを纏った拳は通常の殴りより威力が高い。

しかし、武器を完全に納刀した状態でという条件があるため武器が使えない状況が来た時くらいにしか使わないだろう。

〈バランス〉

これもシステムアシストを強化してくれる物で、常に発動しているようだ。

バランス感覚を取りやすく無理な体勢からの一撃を繰り出したり、アクロバットな動きにアシストを入れてくれる。

〈エアロステップ〉

これが今回教えてもらった中で1番嬉しいものだった。

消費MPは毎分15でステップ系の大幅強化版といった感じだ。

風の力を借りた素早いステップは前後左右関係なく動きに補正が入り、アクロバットな動きにも少し機敏さが増すという性能をしている。

カッコイイ一撃などではなく、実用的なスキルを多く教えてくれたようだ。

「満足したか？」

「はいっ！」

「また憂さ晴らしの時は呼んでやろう、新しいアーツを教える気になるかもしれん」

「よっしゃぁ！！」

「ギルマスの八つ当たりに喜んでるなんて、イオリさん、、、変態？」

何か、ミーシャさんにあらぬ疑いをかけられている気がするが今は手に入れたアーツで遊ぶのに夢中だ。

システム補正があるだけでこんなに動きやすくなるとは思っていなかった。

この調子でどんどんアーツを色んな人に教わっていこう。

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もう少しで10万文字！

なんか特別なお話でも書こうかなと思うんですけどどうでしょう？

2人が結婚した話〜とか

イチャイチャデートとか

レティアの頃の話とか

案はあるんですけどそもそも書くかどうかも悩み中〜

それでは今日も一日頑張りましょう〜