KAC20241 三分以内に食べつくしたギャルねそ様は、チャンピオン!が…喜べない!

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 ラブコメは、ラブコメ。あの大会で優勝したら、こうなってしまいました!ラブコメの意味と結末に、「これってどうなのか?」考えさせられそうです。

 この大会でのチャンピオンを目指すあの子には三分以内にやらなければならないことがあった。

 グッとくる、「ラブコメ」。

 彼女は、「ギャルねそ様」と呼ばれ、ネットで神扱いもされていた子だ。

 彼女の特技は、「限られた時間内でたくさん食べること」。

 その特技が生きる「3分以内で食べつくせるか?大食い大会」で、ピンチ!

 「ラブコメ」な「ギャルねそ様」が、この大会でもチャンピオンに決まったとたん、泣きはじめたのだ。

 「私…どうして?」

 大会のスタッフたちから、もうこないでください、もう参加しないでいただきたいと、言われてしまったという。

 泣くばかりの、彼女。

 「どうして?私、きちんと、最後まで平らげたのに。食品ロスにも、気を付けたのに…」

 涙。

 涙。

 すると…?

 観客席にいたがきんちょの一人が、彼女に近付いていき、一言。

 「ねえ、おねえちゃん?なかないで。おねえちゃんは、さいこうの大食いチャンピオンだよ。3分かからずに、ぜーんぶ、食べちゃうんだもの!」

 あ!

 それだ!

 「ぜーんぶ、食べちゃう」

 と、いうことは…。

 大会の、全出場者が食べる量を、全部食べてしまったということ?

 これでは、大会の運営側も困るだろう。

 「…おい!」

 「何ですか、プロデューサー?」

 「あの女、大会に用意した食事を、本当に、3分以内で食べてしまったぞ!」

 「本当ですか?」

 「ああ」

 「3分以内って、冗談だったんでしょう?すべてを平らげるまでに3分以上食べ続けるリアルな姿を、撮りたかったんじゃないんですか?」

 「そうだ!」

 「本当に3分以内で食われたんじゃ、番組にならないぞ…」

 「あの女は、出禁にしろ!」

 彼女のほうは、まだ、大会を出禁になった理由に気付けず。

 「私、もういや!やけ食い、してやる!」

 まわりを食いつくす神、ギャルねそ様。

 会場にいた人たち、彼女以外、絶滅。

 ああ、そうそう。

 「これが、どうしてラブコメ話?」

 それはね…?

 彼女が、特に、ご飯好きな子だったからだよ。

 「ラブ米」


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